ジェンダーの解消は、企業の業績を向上させる

こういうリアクションをいただいたので、今日は企業におけるダイバーシティ、特に女性に関することを書こうと思う。

 

ダイバーシティを実現すると業績は上がる

ダイバーシティを実現すると、業績が上がるという研究はいろいろ出てきている。冒頭で紹介した記事以外にもこんな感じ。

大和総研 / 女性取締役を有する企業のリターンは好調
「意思決定ボード」のダイバーシティに向けた経営者の行動宣言 ~競争力としての女性管理職・役員の登用・活用~

というわけで、女性差別はよくない、とか先進国の人口減少で女性の労働力が重要、とかマーケティングの観点からも女性の力を引き出すのが有効、とか理由はいろいろあるんだけど。それでも日本は世界と比べるとあまり進んでいないのが現状。
(ここらへんの情報については、女性を活用する国、しない国を参照。)

 

例えば有名な、女性労働力率。日本の場合は20代後半から30代で凹むM字カーブを描く。他の国はあまりそのような傾向にはならない。一番似ているのは韓国か。これは国の文化にも要因はあるだろうけれど、スウェーデン、ノルウェー、フランスなど、ここ30年ぐらいで劇的に変わっている国もある。国に制度などの工夫にもたくさんの余地があるということだろう。

第10図 各国年齢階級別女性労働力率

 

まずはいろいろ知ることから

というわけで、TEDにジェンダーに関するわかりやすい動画があるので紹介。

この動画では女性個人のスタンスを説いているんだけど、個人的に一番印象的なのは、最後に言われていた「結婚の随分前から仕事での競争を諦める」という点。こうやって自ら交渉せず、競争をしないまま職場を下りていく。そういう女性のマインドは少なからずあるのかも。

これは女性自身に問題がある、ということを言いたいのではなくて、社会が期待する「女性」みたいな価値観を気づかない間に持ってしまっているのかも、という結構根が深い問題な気がするわけです。そして、男性も女性もあまり自覚がないところがこの問題の厄介な点。なので、こういう事実を知っていくことが、最初のステップとしてとても重要なのだと思っている。

 

そして、こういう差異を小さくしていこうというのが世界の潮流だし、グローバル企業ではそれをホームページなどで表明している。何となく調べてみたけど、企業によって位置づけや内容が違うし、何となく企業が捉える重要度も感じるよね。

 

ノバルティス。

Novartis Diversity and Inclusion

GE。

GE People: Diversity, Minorities, Military, Veterans

トヨタ。

Diversity and Equal Opportunities

さらに、女性だけじゃなくて、人種もそうだし、LGBTとか表現されるセクシャルマイノリティも対象に含まれているのも最近の特徴。いろんな差別を解消していくことが、多様な人材を確保し、そして会社の業績も上がっていく。そういう事実に気づく必要がある。

 

新しいアプローチの誕生

例えば、「ArrowArrow」のように、女性が働ける環境を合理的な手段で拡大していくアプローチも生まれてきている。本当に何か問題を解決するためには、こういう合理的な方法を創り上げる必要があるんじゃないかと改めて思う。

中小企業向け産休・育休取得のコンサルなら Arrow Arrow(アローアロー)