自治体名をネーミングライツで売却するとどうなるか

やっぱりこれは触れておかないといけないネタかな。

大阪府の泉佐野市が、自治体名をネーミングライツにすることを検討しているというニュース。まだ検討段階であって、応募しているわけじゃないんだが、結構話題になってるね。

 

泉佐野市の財政事情

泉佐野市は、平成21年度から財政健全化団体に指定されている。財政健全化団体というのは、財政上危ない状態になりつつあり、早急な健全化が必要と判断された団体。泉佐野市以外にも、他に5団体が指定されている。(参照:財政健全化団体 – Wikipedia

関西国際空港の開港による人口増や税収増を見込み、債務を増やしながら投資を行ったが、景気低迷などによって財政が悪化したようだ。

 

自治体のネーミングライツ事情

一時期流行ったけれど、今は少し下火な印象。ただ、自治体も財源確保を行う必要があり、広告収入やネーミングライツなど税以外の財源を増やすのは未だ有効手段のひとつになっている。

球場のような大規模なイベント施設や文化施設は人が名称に触れる機会が多く、またイメージも良いため高額になる傾向にある。味の素スタジアムとか京都会館とか。それ以外にも、森林なんかにもネーミングライツが適用される事例もあるそうだ。企業の環境イメージ向上に寄与するんだろうな。

失敗というか難しい状況もたくさんあって、金額がどうしても企業の景気や経営状態に左右されたり、企業が倒産するリスクがあったり、企業が短期契約を好むため名称がコロコロ変わったり、名称が定着しなかったり、ネーミングライツの募集をかけたものの応札がなかったり。まあ、ネーミングライツを導入するにも考える要素はたくさんある。

 

自治体の名称がネーミングライツで変わったらどうなる

建物のネーミングライツなどは公共施設の処分に該当しないため、議会の議決は不要。しかし、自治体の名称については議決が必要。この場合、広域自治体や管轄省庁の大臣に承認を得る必要はない。市町村合併でも議会の議決で新しい名称を決めているし、ネーミングライツで名称変更する場合も、各自治体の判断に委ねられる。

今回自治体の名称が変わるのだとすると、いろんなところの看板や標識を変える必要があるし、市の名前が使われているあらゆるものの変更が求められる。さらに、これが3年契約とかになると、3年ごとに変更作業が必要になるので結構大変そう。

あと、自治体名にしたい企業というのも、どういう狙いなんだろうか。住民は何となく気持ち悪いかもしれない。どんな名称にも愛着を持っている人はいるけど、市の名前とかになると結構そういうのを気にする人が多そうだし。そういうネガティブなイメージがつくと、それでも命名権を買おうという企業も出てこないんじゃないかな。

 

最近話題の「うどん県」とか「さぬきうどん駅」とか、愛称のレベルなら良いかもしれないけどね。そうなると企業からのお金も入ってこないかもしれないけど。とりあえず、今回のニュースで泉佐野市は財政難であるという現状をアピールすることはできたんじゃないかな。

 

20120401
建物のネーミングライツが公有施設の処分に該当「する」ため、議会の承認が不要と書いたが、該当「しない」が正しいので、修正。