ちょっと前だが、夕張市が事実上の「倒産」をした。 疑問だったのは、何で気づけなかったのか、だ。 ネットで調べればすぐ解決した。会計制度だ。 一時借入金の制度が利用された。
一時借入金は、税収の確定時期と入金の時期がずれた際などに、当座の資金繰りのために金融機関から受ける短期の融資。年度内に返済することになっているため、予算書や決算書には記載されない。限度額は自治体の予算額とされる。 夕張市は、この仕組みを「悪用」。一時借入金を返済するために、別の金融機関から借りるという「自転車操業」を繰り返し、02年3月末からの4年間で約112億円も残高が増えた。(参照)
自治体には民間と同じように新しい会計制度を導入するべきだ、という議論も以前からあったように思う。 ちょっとネットを調べたら、これまた対策としての財務制度案があった。 ちゃんと今回の問題点を是正するような案になっていると思える。 キーは以下だ。
- 第3セクターなどと連結で財政状態をチェックする
- 監査範囲を広げることで、決算資料を正しくチェックする
(参照: http://www.kobe-np.co.jp/rensai/access/91.html http://yoshidashouin.blog26.fc2.com/blog-entry-807.html)
監査範囲を広げれば、一時借入金などはチェックできるのだろうか。 よくわからないが、破綻することで自治体のサービスレベルが下がることが現実化すると、 やはりこの問題は重いのだと思える。 ちなみに、他の地方自治体の財務状況もここでちょっとわかる。
参考までに。
(20070506追記)
時間があべこべになってしまったが、5月1日の日経新聞に 上記の新しい自治体の再建制度が今国会で成立する見通しであることが掲載されていた。 内容としては、上記に挙げた点と特に変わりない。