最近、日本語は難しいなあと思うことがしばしば。
クライアントとの打合せのあと、部下に対して「あの場面ではこういう説明した方がよかったね」といったら、「同じこと思いついてたんだけど、そういう表現がうまく出てこなかったんです」と言われたり。
部下の作った文書に対して、「こう書くとニュアンスがおかしく読み取れちゃうから、記載をこう見直して」と指摘すると、「はあ、なるほど」と感心されたり。
自分は理系なので文章を得意だとも思わないのだが、人によって日本語のレベルが違うんだな、ということを最近は強く感じてしまったりする。
過去に文系の人間と教育に関する話をしたときに、興味深いことを聞いた。
国語教育というのは、他の科目に比べてどうしても軽視されがちになるらしい。というのも、日本人であれば普段日本語でコミュニケーションするから改めて学ぼう、という意識が生まれにくい。さらに、数式が解けたり、歴史上の出来事を暗記するような、明確な成果の積み重ねを感じづらいからだそうだ。
しかし、国語教育をしっかり行わないと、語彙が貧相になり、コミュニケーションレベルが低下してしまい、複雑なコミュニケーションを行えなくなったりすると言っていた。これがどこまで本当のことかは定かではないけれど、冒頭のような事例を経験すると、「ああ、本当かもな」と思ってしまう今日この頃。
これを解消するには、インプットとアウトプットをたくさん行う以外にはないと思うな。
まずいろんな表現や言葉を知ること。本を読んだり、バックグラウンドが違う人と話すのは、とても良い経験だと思う。上手に話す人の真似をするのも、効果的だと思う。自分も仕事始めてからは、上司の言い方をよく真似た。
そして、実際に話したり書いたりして使ってみること。使ってみて初めて、どういう形で使うのが適切かという「感覚」みたいなのがわかるような気がする。
日本語ってのは難しいもんだあな。