岐阜市歴史博物館で岐阜の歴史を学んできた

初めて、岐阜市歴史博物館へ行ってきた。岐阜市図書館は、岐阜公園の隣接している結構立派な建物。

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企画展「古地図」が面白い

博物館に所蔵されている、古代からの地図を集めた企画展示。いろいろ興味深く見る。特に、近代になって、路面電車などが走っていた様子がわかる地図をみると、今とだいぶ様変わりしたなあと思ってしまう。

岐阜市は昔というか数年前まで、市内に路面電車が走っていたが、不採算と歩行者への危険性から、全て撤去してしまった。その経緯を知る人たちとこのネタになると、多くの人が「路面電車をなくしたのは失敗だった。名物だったし、移動手段も車に限定されてしまった」と嘆く声を聴いた。一方で、「実際使っている人が少なかったわけだし、仕方ない」という声もあった。

今、似たように樽見鉄道が存続の危機になっている。残したい、という人がいる一方で、採算というどうしようもない資本主義の力が、大きく立ちはだかっている。

岐阜市は、岐阜県の中で最も中心地であろうし、他から人を呼び寄せる力があるはずだ。そういう都市から公共機関による移動手段が消えていく、ということの危うさと寂しさを、地図を見ることで呼び起こされた。

スタッフの方の説明が面白い

2階に通常展示があって、岐阜で見つかった遺跡などが展示されているんだけど、ここにはスタッフの方が何人かいて、展示物などを説明してくれた。

岐阜は西日本と東日本のちょうど中間に位置されるので、発掘されるモノも文化が混在している、とか。

縄文時代には海水がとても上がってた時期があって、岐阜も近くまで海があったんだよ、とか。

発掘されたモノが意味不明で、学者の方々があーだこーだ言っているとか。

これは青銅鏡は地元の中学生が見つけたんだよ、とか。

こういう細かいことや、歴史的背景を説明してくれると、俄然興味がわいてくる。東京でも美術館や博物館に何度も行ったけれど、ガイドはスピーカーだし、丁寧に人が説明してくれることなんてない。休日でもあまり来館者がいないからできる、という皮肉なのかもしれない。

久しぶりに博物館に行ったけど、やはり知的な刺激を受けて面白い。来館者が少なくて、採算がどれだけとれているかは不安になる限りだけど、また行きたい。文化遺産や美術品を見せてくれる存在というのはとても貴重なのだけれど、地方都市で、興味を持つ人が少なく、お金がなくなると危うくなるのかもしれない、と妄想した。そしたら、こんなページを見つけた。

1.「美術館について」

全国的に見て美術館の運営は簡単ではなく、ここ数年でも閉館された美術館は少なくありません。「非営利」を定義している美術館では収入にも限界があり、収入だけで館を維持してゆくことは非常に難しいことなのです。

 多くの美術館は知的財産を支えようとする人間の良心や使命感、歴史や文化に対する畏敬の念、未来に対する責任感と愛情によって維持されています。美術館 や博物館が町にあるということはそういった意識が強いということのあらわれであり、それが維持できなくなるということはその逆を意味してしまいます。

思いがなければ、資本主義は経済性という名の元に容赦なく潰してしまうんだな。また面白い企画展やってくれないかなー。

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