先日、転職した知人に会った。そのときに、いろいろ働くことについて考えさせられたので、整理してみる。特に、社会人3年未満向け。
会社のカンバンを自分の実力と勘違いしない
社会人になって数年経つと、仕事も覚えるし、結果を出せるようになってくる。そうなると、「自分は仕事ができるなー」とか思ったりするのだけれど、よくよく考えてみた方が良い。自分がいかに、会社の名前や資本に頼っているか、ということを。これがなくなっても、自分が強い存在でいれるかどうか、ということを。
会社のカンバンは、自分の実力とイコールではない。
金額の大きさ≠仕事の意義
就職のときによく耳にしたのが、「この会社だと大きなお金が扱えるから。」という志望動機。社会人になってみれば、仕事における金額の大きさは、重要なようで実はそれは本質ではない気がしている。確かにお金が大きなプロジェクトに加われば、いろんな人と関わり、大きな物事が動いていくのを実感できるので、仕事として充実するのを完全に否定するものではないけれど。
むしろ、金額の大きさは仕事の複雑さに比例するから、自分がステップアップするに従い、扱う金額も大きくなるだろう。ただし、それは結果的にだ。金額の大きさを先に追及することは、自分が実力を身につけることと同意ではない。それを目的にするのは、意識としての順番が違うんじゃないかと思う。
終身雇用の幻想から覚める
これだけメディアで終身雇用は終わったと言われているのに、いざ社会の荒波に繰り出すと、安心したいのか「終身雇用」という言葉に揺らぐ人がいる。わからないでもないけれど、一度冷静になった方が良い。近年でどれだけ大企業が破綻し、新しい企業が台頭し、ビジネスモデルが塗変わったか。
社会人になって思ったのは、安定した職業なんて本当はないんじゃないかということ。どんな企業であってもこの先40年の雇用を確約してくれなくなってきているだろうし、企業が生き延びたって、ビジネスモデルはどんどん変わって、求められる人材も変わっていく。そういう中でどうやって生きていくか、ということを真剣に考えないとダメなんじゃないかと思う。終身雇用なんて求めている場合じゃない。
いろいろ書いたけれど、会社や仕事の選び方はその人の価値観と密接に関係していると思う。選び方を間違えて不幸なことにはならないように。