シェア自転車

中国で一時期非常に騒がれていたシェア自転車ですが、最近はあまり話題を聞かなくなりました。

MaaSの本を読んだときに、個人のラストワンマイルの移動手段として、シェア自転車が取り上げられていたので、改めて「最近どうなってるんだろう?」と思い、軽く調べてみたのです。

MaaSが都市と地方の交通事情を激変させるかもしれない

 

検索してみると、解説した記事が見つかりました。中国の状況は、こちらを読めばわかります。

中国のシェア自転車はなぜ失速したのか~投資偏重「中国的経営」の限界

半年で日本撤退のシェア自転車ofoに破産準備報道。「中国新四大発明」の倒産ラッシュ | BUSINESS INSIDER JAPAN

これらを読むと、中国のシェア自転車の特徴はこんな感じです。

  • スマホを使ったロック解除・決済が可能
  • 料金が安い
  • 乗り捨て自由

その結果何が起こったかといえば、

  • スケール勝負になり、拡大が急速
  • 放置自転車の回収や自転車の修理などが急拡大で追いつかず
  • 競争激化で収益源が確保できず

 

ということで、スケールが拡大してプラットフォームを握れば、収益が安定したり、利用データで別ビジネスを展開するなどの青写真があったと思われますが、その前にコストが追い付かず、行き詰ってしまったようです。

日本だと、DMMが参入をあきらめた経緯が書かれています。

DMMが一転、シェア自転車参入を「やめた」理由 | インターネット | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

やはり放置自転車の回収コストなどが合わず、放置自転車があふれるとブランドイメージも悪くなる、という懸念が提示されていますね。

 

一方で、メルカリが「メルチャリ」を展開しています。

メルチャリ

今は福岡市と東京都国立市だけで展開されていますが、「乗り捨て」ができないのがひとつの特徴のようです。

福岡で「メルチャリ」体験、乗り心地は最高 – Engadget 日本版

ポートを設置して、ポート間の移動を前提としていることや、個人がポート設置や放置自転車を回収するインセンティブを設計するなど、いくつか中国版より変更・工夫が取り入れられています。

 

いろいろ調べてみると、コストの割に売り上げを上げるのが難しく、プラットフォームを構築した後の新たな収益モデルもまだ見えていないのが課題ということでした。

とはいえ、交通手段としてはこれからも自転車は必要になると思うので、これからどうなるのか注目ですね。