予測シートダイアログ

Excel2016で時系列予測が簡単にできるようになりました

以前R言語で、Facebookプロフェットパッケージを使った予測で他の作り方を紹介しました。

超簡単に時系列予測するデータ分析方法は知っておいて損はない

しかし、それよりもっと簡単に予測モデルを作れる方法を知りました。

必要なのは、これだけです。

  • Excel2016
  • 時系列データ

 

今回は日経平均株価のデータを使ってみます。試してみたい方は、こちらから日経平均の月次データを取得してください。2000年からのデータをダウンロードできます。

指数情報 - 日経平均プロフィル

ちなみに、日次データの場合、日付が平日だけになっていて「連続していない」ということで、Excelのデータ予測機能では使えません。ご注意を。

 

予測シート機能を使う

ダウンロードしたら、Excelに時系列データをセットします。取得した日経平均の日次データをExcelに貼り付けるだけです。

Excel2016からは、「データ」タブに「予測シート」という機能が追加されています。

予測シート

予測シートは、Excel上で与えられたデータの予測データを手っ取り早く作成できるものです。

シート上に貼り付けたデータを選択して、「予測シート」をクリックします。

クリックすると、以下のようなダイアログが表示されます。あっさりできましたね。

予測シートダイアログ

下のオプションのところで、信頼区間などを変えることができます。

「作成」ボタンをクリックすると、新しいシートに次のデータが作成されます。

  • 予測の元となった既存のデータ
  • 予測期間のデータ(中央値、信頼下限、信頼上限)
  • 既存データと予測データを組み合わせたグラフ

グラフだけでなく、予測期間のデータも計算されているので、それを使ってあれこれさらに分析することもできます。

 

予測シートで使われるアルゴリズム

ところで、時系列予測には様々なモデルがあります。文献やネット上の記事にもたくさん解説がありますが、ひとつリンク張っておきます。

時系列解析_理論編 | Logics of Blue

では、エクセルの予測シートで用いられる手法は何なのでしょうか。公式の説明ではこう書かれています。

数式を使って予測を作成すると、履歴データ、予測データ、グラフを含む表が返されます。 予測では、既存の時間ベースのデータおよび指数平滑化 (ETS) アルゴリズムの AAA バージョンを使って、将来の値が予測されます。

引用:Windows 版 Excel 2016 で予測を作成する – Excel

 

指数平滑化法ですね。移動平均法の一つであり、モデルとしては比較的簡単な方法の部類になります。

指数平滑法 – ORWiki

年間や数か月の規則性はあまり考慮されない、簡単な予測モデルなのでその点は注意してください。

 

ということで、エクセルでもさっくりと予測モデルを作れます。お手軽にお試し下さい。

 

時系列データの分析モデルを知りたい方は、こちらの本がおすすめです。

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