アイウェア業界の雄であるJINSとOWNDAYSはどう違うのか

JINSは低価格商品や、JINS PCなどの機能性商品によって瞬く間にメガネ業界で躍進しました。しかし、最近は他の企業も低価格路線であったり、逆に高付加価値な製品が支持されたりして、また風向きが変わっている気がします。

2016年に書いたJINSの記事がありましたが、ここで書いた内容から市場環境もまた変わっているでしょう。

JINSという企業を改めて分析してみる

2016.01.05

ご相談

就活生からご相談いただきました。

来年就活を考えています。
そこで、アイウェア業界について質問です。

先に言うと、私の質問は
『JINSとOWNDAYS、将来性と海外発展が進んでいるのはどちらなのか』
です。

JINSとOWNDAYSとzoff、
この三社は価格帯やサービスなどすごく似ていると思います。
特に、JINSとOWNDAYSは薄型追加料金なしや会計後30分ほどでお渡し可能な点、働く年齢層、使用している機械など非常に近いです。

2社とも海外発展にも力入れており、
海外(特にアジア)で将来活躍したい私からしたら、この2社が気になります。

海外発展が著しいのはOWNDAYSではありますが、
安定感や業績はJINSの方が高い印象です。

海外へ行きたいからOWNDAYS。
だけでは将来性が不安であり、安定感の出てきたJINS。となっても働いた未来にシンガポールやタイなど中華圏以外のアジアには進出をしていないJINSだと…。

長くなりましたが、私の気になる点は、
『JINSとOWNDAYS、将来性と海外発展が進んでいるのはどちらなのか』
です。

OWNDAYSとは

メガネ通販のオンデーズオンラインストア (眼鏡・めがね)

OWNDAYSというメガネショップは、私も見たことがあります。Wikipediaによると、

株式会社オンデーズ(英文表記:OWNDAYS CO.,LTD.)とは東京都品川区に本社を置くメガネ、サングラスなどの販売を行う全国チェーン店の会社である。 日本、シンガポール・台湾・タイ・フィリピン・マレーシア・カンボジア・オーストラリア・ベトナム・オランダで店舗展開しており、2017年10月末現在、10ヶ国200店舗以上を展開している。 【従業員数1,900名 / 150億円(2016年)】
オンデーズ – Wikipediaから引用

ということで、200店舗以上展開している企業です。

2002年にビックカメラに買収されていますが、2008年に債務超過に陥り、今の経営者が第三者割当増資によって株式を取得し、経営再建して今に至ります。

JINSとOWNDAYSの比較

JINSは上場企業なので数値が取りやすいのですが、OWNDAYSは非上場なので、あまり実態がわかりません。ただ、売上などの数字はWikipediaを信じるのであれば、このような比較になります。

JINS OWNDAYS
従業員数 3749 1900
売上高(億円) 504 160
店舗数 470 200

いつ時点の数字かが少しあいまいな感じなのと、JINSは最新の数字をとってきているので、正確性は怪しいです。目安としてみるぐらいの数値です。

非常にざっくりした言い方をすれば、規模としてはJINSはOWNDAYSの2~2.5倍ぐらいという感じです。

意外なのは、海外展開の部分です。それぞれの海外店舗の数はこちらです。それぞれIR資料やホームページから取得しました。

JINS OWNDAYS
中国 103
アメリカ 4
シンガポール 26
台湾 36
オーストラリア 2
オランダ 1
タイ 11
フィリピン 22
マレーシア 3
ベトナム 2
カンボジア 2

まず海外店舗数が、ほぼ同じです。店舗数全体ではJINSの方が倍ぐらいあるので、その中で海外店舗数が同じということは、OWNDAYSの方が海外比率は高いと言えそうです。

もうひとつ目をひくのは、展開する国の種類と数です。JINSは中国がほとんどでそこに集中しているように見えます。OWNDAYSは東南アジアを中心に多くの国に出店しており、これから伸びる国が多く含まれているように感じます。

シンガポールではシェア1位になっているようです。

OWNDAYS(オンデーズ)がシンガポールでメガネ販売シェア1位にメガネ店最新情報 | GLAFAS(グラファス)メガネ・サングラス総合情報サイト~メガネのことなら!グラファス

OWNDAYSの海外戦略

いろいろ調べていたら、面白い記事を見つけました。オンデーズ社長のインタビューです。ここに海外展開の状況や戦略について示されていました。

世界10ヵ国に進出した「株式会社オンデーズ」が掲げる海外300店舗体制 | 企業インタビュー | Digima〜出島〜

ポイントを列挙しておきますね。

  • メガネのSPAモデルでは、オンデーズは後発
  • 「ある競合」は中国に進出していて、ファーストペンギンになれないと断念
  • メガネのSPAモデルは東南アジアには存在しない
  • 競合に勝つためにも、競合が進出していない海外に積極的に展開

すごい戦略がはっきりしています。海外展開を積極的に進めたのは、競合とのポジショニングとスピードによる優位性確保があるようですね。

JINSの業績

一方で、JINSの業績もみておきましょう。売上高と営業利益率をみると、ここ数年でも成長しており、好調です。

他の上場企業と比較してみると、三城ホールディングスの売上をついに抜いています。

利益率も相変わらず高いですね。

海外展開として中国の店舗は増加しており、こちらも積極的と言えるでしょう。

まとめ

いろいろ調べてきましたが、質問者様も同じようなことを調べられたのでしょう。前置きが長くなってしまいましたが、このメガネ市場や企業戦略をどう捉えれば良いかと考えてみたいと思います。

SPAというモデルで、日本のメガネ市場はまだ伸びています。

国内アイウエア小売市場に関する調査を実施(2017年)市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

その中でJINSは強力なポジションを築いており、中国にも進出しています。後発のオンデーズは店舗数を伸ばすと同時に、東南アジアを中心に積極的に海外展開を進めています。

現時点で規模が大きいのはJINSですし、国内や中国では優位性があると言えるでしょう。しかしだからといって、JINSの方が安定性がある、かというのはわかりません。

今の国内メガネ市場は、高付加価値にシフトしていますし、JINS MEMEのような新しい画期的商品が市場を変える可能性もあります。JINSの躍進の裏で、これまでの強者が衰退してきたように、数年でプレイヤーが交代する可能性は十分あります。

つまり重要なのは、今後の国内や海外のメガネに対するニーズがどう変化するか、そしてそれに応じて企業がどういう戦略を取ろうとしているか、です。実際、ここ数年でみてもこの市場の動向は大きく変化しています。数年間の安定性は、どこかで消し飛んでしまうかもしれません。

私であれば、企業がどういう戦略をもっているか、それが有望そうか、そしてその中に自分がやりたい仕事があるか、で考えてみると思います。あるいは、数年働いた後、自分にどういうスキルや経験が残るのかも、長いキャリアの中で重要になると思いますね。

それ以外にも企業を選ぶ判断材料はたくさんあると思いますが、この分析か考えを深めるキッカケになれば嬉しいです。

他にも何か企業や業績を分析して欲しい、就職の参考にしたいという方がいれば、問い合わせフォームやTwitterでご連絡くださいませ。

今日はこのへんで。