オイシックスと大地を守る会とらでぃっしゅぼーやが経営統合することで、今後食事宅配市場はどうなる?

先日、オイシックスでミールキットを頼んでみたら、すごい簡単に調理できた上に、野菜の味がやはりおいしくて感心してしまいました。

Kit Oisix(ミールキット)の通販・宅配サービス|オイシックス公式

あーオイシックスいいなあって思っていろいろ調べていたら、「オイシックス」という会社は、大地を守る会と経営統合して「オイシックスドット大地」という名前になっていました。

さらに、らでぃっしゅぼーやと経営統合するという話じゃありませんか。今、どういう動向になっているんだろう?と思って、簡単に整理してみることに。

業績確認

売上高

オイシックスの2017年3月期決算をみると、売上高は230億円になっており、これまで右肩上がりで成長してきています。営業利益も多少の凸凹はあるものの、堅調な推移です。

会員数

会員数も順調に増加しています。

ミールキット事業を拡充したことで、順調に数が増加したようですね。

事業構成

オイシックスは、Oisix.comによる宅配事業と、コンサルティング、地方での食品配送業務などを手がけています。

流通総額や売上高でみると、Oisix.com宅配事業が一番比率が多くなっています。

大地を守る会との経営統合

冒頭でも触れたように、オイシックスは大地を守る会と経営統合し、オイシックスドット大地となりました。

大地を守る会は、40年前に生産者と消費者を直接結ぶことを目的に始まった事業で、今は「有機食材などの配送サービス」「レストラン・デリカショップ」「スーパー・飲食店への食材販売」の3つの事業で構成されています。

サービス紹介・店舗情報|大地を守る会企業情報[ソーシャルビジネス(社会的企業)]

オイシックスのIR資料によると、大地を守る会の売上高は年間で100億円程度と予想されており、オイシックスの半分より少し低い感じです。宅配事業などの固定費削減によって利益改善を図るとなっています。

ラディッシュぼーやとの経営統合

そしてさらに、ドコモとオイシックスドット大地が業務資本提携を行い、それに伴ってらでぃっしゅぼーやの全株式をオイシックスドット大地が買い取ると発表されました。

報道発表資料 : オイシックスドット大地株式会社との業務資本提携について | お知らせ | NTTドコモ

ドコモは、携帯電話を起点にする会員ビジネスとして、今後のコンテンツを拡充するためにらでぃっしゅぼーやを買収したはずです。しかし、らでぃっしゅぼーやは最近業績が低迷しており、営業赤字でした。ドコモは今後の扱いを模索していたのかも。

「らでぃっしゅぼーや」の2018年2月期第3四半期の売上高は141億円、営業損失は5億3300万円だった。一方、2017年2月期の売上高は197億8600万円、営業利益1500万円。
オイシックスドット大地、らでぃっしゅぼーやを子会社化 ドコモとも提携 | 財経新聞から引用

 拡大するミールキット市場

これらの動きの背景には、拡大するミールキット市場があります。ミールキットとは、料理しやすくするために食材とレシピがセットになったものです。ここの市場が拡大しており、いろんな企業が参入しています。

「ミールキット」市場が活発/シャープ、スタフェスが新規参入 | EC | 日本ネット経済新聞 | 日流ウェブ

アメリカでは、Amazonも参入を検討しているようです。

【アマゾン】、ミールキット商標登録!ホールフーズではアレクサ調理デモにエコー販売?(後藤文俊) – BLOGOS(ブロゴス)から引用

ドコモはこれらのミールキットをECコンテンツとして取り込みたい、オイシックスをはじめとする食材宅配企業は、レシピなどを開発してミールキット市場を拡大させたい、ということですね。

これで、オイシックス・大地を守る会・らでぃっしゅぼーやが、それぞれのブランドは維持されつつも、同じ企業に統一されます。リーダー企業として、今後この市場を引っ張っていくことでしょう。

ということで、ここ最近で激変が生じていたようでした。ミールキットは非常に手軽ですし、魅力的なコンテンツであることもわかります。今後、この市場が広がっていくことを期待しましょう。