少し前に、SAPの記事を書きました。
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久々に今のERP市場がどうなっているのか、調べてみました。
ERP市場は伸びているのか?
まず大きなところで、ERP市場が伸びているのかどうかを確認してみましょう。
こちらの矢野総研のデータでは、市場規模の成長率はやや鈍化しているものの、一応成長はしているようです。
ERP市場動向に関する調査を実施(2017年) – 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
このレポートでのポイントは3つです。
- 成長は鈍化
- 業者の業績は二極化
- クラウド化が進展
これを見る限り、ERP市場はほぼ成熟してきていると言えそうです。このまま飽和していき、淘汰する業者も出てくるでしょう。
冒頭で紹介したSAPのアプローチも、飽和していく市場において、新しい付加価値をもたらすために取り組んでいるとも考えられます。
クラウド化が増加していく?
違うレポートも見てみましょう。
ITR Market View:ERP市場2017 | ITR
こちらのITRのレポートを見ると、デジタルマーケティングやセキュリティへの投資が増えていて、基幹システムへの投資が低調だったと述べられています。
一方で、クラウド化が今後も増加していくとともに、市場全体も伸びていくとも予想されています。2020年までに、クラウドがオンプレミスを上回るとのことです。
クラウドサービスが普及することによって、中小企業なども含め、新しいパイを広げる効果をもたらすのでしょうか。
中小企業向けERPパッケージのシェアは?
今後業者間の競争が激しくなるとして、今はどういう競争環境になっているんでしょうか。
こちらに、中小企業向けERPパッケージのシェアを調べた結果があります。
中小企業のERPシェア、トップは富士通 – DATA&DATA:ITpro Active
トップが富士通。それに、SAP、大塚商会、オービックが続きます。
上記は2017年の調査でしたが、同じ調査の2015年の結果を見てみます。
ニュース – [データは語る]国内ERP市場、2015年までの累積導入ではSAPがトップシェア―ノークリサーチ:ITpro
トップからSAP、大塚商会、オービックになっています。これを見ると、プレイヤーは少しずつ入れ替わっているようです。
まとめ
さらっと調査してわかったことは次です。
- ERP市場の成長は鈍化しており、今後は成熟期を迎えていく
- しかし、クラウド化が進むことで市場はまだ成長余地もある
- 業者間の競争は今後厳しくなり、二極化が進んでいく
以上です。今日はこのへんで。