ニトリの成長っぷりがすごすぎ。大塚家具の改革はどうなった?家具業界の今

ニトリが、2017年2月期の第3四半期の決算発表しましたので、ちょっとタイミングを逃した気がしますが、気にせずIR資料を読んでみました。その感想をば。

決算説明会資料|IR情報|ニトリホールディングス

ニトリは業績好調。今後はネットとの融合も加速する

こちらが、第3四半期の業績サマリーです。昨年度比で売上・利益ともに伸びており、全体的に業績は良いことがわかります。

もう少し長期のトレンドも確認しておくと、ずっと右肩上がりになっています。

ニトリは、いまだに成長し続けています。製販一体型の特徴でもあるのですが、利益率が非常に高いまま維持しているのも目を引きますね。

既存店の業績で見ると、成長している部分は客単価ではなく客数です。幅広いユーザをとらえることで成長してきている証拠かなと思っています。

さらに、全体として店舗数が増えており、ネット販売も好調です。店舗形態も多様化していますし、小規模店舗を中心に都市部で積極的に出店しているのがよくわかります。小規模店舗では在庫等のフロアスペースを十分に加工することが難しいのでですが、ネットで使う配送センターを活用することで、小規模店舗でも販売を可能にしています。この辺のシナジー効果は、ビジネスモデルとして進歩してることが感じられますね。すごい。

今後はネットとリアル店舗の融合が、どんどん加速していくのが明らかです。

大塚家具は業績苦戦中。改革の只中

同じ家具業界として、少し気になったので大塚家具の業績も確認してみました。

決算補足資料 | IR情報 | 企業情報 | 株式会社大塚家具

大塚家具は業績が苦戦中です。以下は過去5年の売上高と営業利益率ですが、一時的に赤字から回復しています。

しかし、直近の中間決算では再度売上高が大幅に低下し、赤字になっています。

大塚家具の戦略は、中期経営計画やその中間レビューを読むとわかりますが、高級路線からの脱却ではなく、会員制というクローズ型で、イベントに紐づく一括購入に依存したビジネスモデルからの脱却です。

いくつか記事を読むと、まだ顧客が大塚家具のイメージを変えていない、店員が新しい接客スタイルに慣れていない、などの問題が存在していることがわかります。

――オープン化したことで大塚家具の魅力が薄れてしまったのではないかという見方もあります。

そういう見方があること自体、売り上げが厳しくなっていることのもう1つの大きな理由ではないかと思っています。オープン化するということが従来の私たちの価値を捨てることだと解釈された方が非常に多かった。特にメディアの方にそうした誤解が多かったようです。誤解された見方で報道されれば、それが消費者に広まってしまいます。しかし実際はそうではないのです。入り口をオープンにすることと、店舗内でのサービスを止めることとは全く別の話で、自由に見たい方は自由にご覧になれますし、コンサルティングサービスを受けたいという方にはそうした対応をさせていただいています。臨機応変に対応するが一番の顧客サービスだと考えています。ただ社員の立場からすると、臨機応変というのは意外に難しい。なかなか慣れないということはあるかもしれませんが、私としては、それをやっていくことがお客様にプラスになるのであれば、追求するのが正しいと思っています。

引用:過去最悪38億円の営業赤字! 大塚家具は本当に復活できるのか(PRESIDENT Online) – BLOGOS(ブロゴス) 

大塚家具は、今は改革の時期ということでしょう。

ちなみに、家具業界はニトリが一人勝ちです。大塚家具は騒動もあって有名になりましたが、売上はナフコや島忠の方が上ですね。

こうみると、ニトリの成長っぷりと、高い利益率が際立ちますね。いくつか調べながら思っていたら、ちきりん先生がTwitterでニトリと大塚家具について書かれていました。

まあ、そういうことですね。ニトリは従来の家具業界に挑戦し、急激な成長で国内覇者となりました。先ほどのグラフで見た通り、そして冒頭の業績で書いた通り、ニトリとしては国内の勝負は終わった感があります。

今日はこのへんで。