スマートニュースもYahooニュースも、LINEニュースも、地方ニュースに対象を広げてきているんですね。
スマートニュースも、
スマートニュース株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:鈴木健/浜本階生)は本日、当社が提供するスマートフォン・タブレット向けニュース閲覧アプリ「SmartNews(スマートニュース)」において、地方紙11紙のチャンネルをオープンいたしました。
LINEニュースも、
LINE(ライン)は17日、全国紙やテレビ局が参加しているニュース配信事業に、新たに17のブロック紙・地方紙が加わると発表した。配信は22日からで、参加する媒体は60に広がる。
上毛新聞ニュース:【全国ニュース】LINE地方ニュース配信 17紙が参加、22日から
そして、Yahoo!ニュースはテレビCMで地方ニュースが見られることをアピールしています。
この辺の戦略が似通ってくる時というのは、大きなトレンドが発生していると思うので、ニュースアプリでどういう状況なのか笑貯めて考えてみたいと思います。
地方新聞の衰退
地方新聞は衰退しているし、発行部数も低下しています。
(日本の新聞業界にネットの嵐—止まらぬ部数減 | nippon.comを元に作成)
発行部数が全体で低下している一方で、日経電子版やニュースアプリが増えているので、ネットやスマホにシフトしなければいけないのは当然の流れなのですが、そこまで投資に踏み切れるほど経営資源もないのかもしれないですね。
というわけで、歯止めがきかない部数減少に対して、新しい収益源を探しているのが地方新聞の現状なのだと思います。
ニュースアプリの新たなニュースソース
ニュースアプリがどんどん台頭してきています。確かに、自分で使ってみても、リアルタイムで様々なニュースを読める点で、とても便利です。
そのニュースアプリは、「ニュースソースを確保し、キュレーションなどを駆使してユーザーに役立つ情報を提供する」というところがビジネスモデルの根幹になります。そのような中で、様々なニュースソースを獲得してきているんだと思いますが、それもある程度飽和してきていて、まだ未開拓だったニュースソースとして、地方新聞が注目されてるんじゃないか、と。
ローカルニュースはニーズがあります。住んでいる地域のニュースは、みんな興味ありますよね。そのニュースソースとして、地方新聞をニュースアプリは取り込んでいってるのです。
地方紙の将来
今、各アプリがしのぎを削って、ニュースプラットフォームを確立しようとしています。日経新聞など自社でプラットフォームを作っているところもありますが、自社で魅力的なサービスを作れなければ、他社のプラットフォームに配信することがメインになるでしょう。
今後、地方紙がどうなるかと考えてみると、今台頭してきているニュースアプリなどに、配信していくことがメインになっていくんじゃないでしょうか。これまでは自社で新聞を発行していましたが、紙のニーズが低下し、ネットやスマホにチャネルが移っているからです。
ただ、そうなると自社の収益源が減ってしまうことになるので、取材したりニュースを造る力が失われてしまうかもしれません。そうなると、ローカルニュースが消えてしまうことにもなってしまいます。
あと、今フリーペーパーというのがありますね。それが地元情報を獲得する一つの手段になっているのですが、それも飽和気味な気がします。数年前に記事を書きましたが、状況は変わってないですね。ブームが過ぎて、安定しているといえばしているのですが。
ローカルフリーペーパーの生きる道 | Synapse Diary
ということで、ニュースアプリというプラットフォームでローカルニュースが取り扱われるのは良い傾向だと思うのですが、あとは本当に役にたつ情報を発掘し提供していけるビジネスモデルが必要なのではないでしょうか。