企業の業績をみるとき、年ごとの売上とか利益の推移を見たりしますね。でも、最近のトレンドやビジネスモデルの季節性を把握したいなら、四半期決算で見た方が良いです。
四半期決算って、一応決算短信などで発表されていて入手できるのですが、きれいに整理された形で公表されていないので、四半期ごとの業績推移をちゃんと把握するのって、意外に面倒だったりするんですよ。
でも、最近iPhoneアプリのポケットIRを使い始めて、この確認が劇的に楽になりました。
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カテゴリ: ビジネス, ファイナンス
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これで、いくつか見てみたいと思います。
DeNA、GREEの低迷。あとは任天堂、ミクシィ
まず、最近任天堂との提携を発表したDeNA。四半期でみてもずっと低下してきています。課金の仕組みがあまりうまく回らなくなってきているのがよくわかります。
GREEがこちら。DeNAと傾向は同じですね。
次は任天堂。こっちは面白い形してますね。明らかに季節性があります。クリスマスなどの年末商戦の影響を強く受けるんでしょうね。
ゲーム系では最後に、ミクシィを。勢いがものすっごいことが、こういう風にみるとよくわかりますね。伸び具合が半端ない。売上でDeNAやGREEを抜いてます。
ユニクロとしまむらの違い
ユニクロ事業を展開するファーストリテイリングをみると、以下のようになっています。最初は季節性があるのかな?と思いましたが、そうでもないかもしれません。開発した商品のヒット具合や、季節が暑かったり寒かったりすることで、変動するようです。
一方、しまむらはこんな感じです。
あまり上下せず、安定的に売り上げてる印象です。
あと、以前この二社を比較した記事を書きましたが、ユニクロはSPAです。なので、二社で比較してみると、明らかに粗利がファーストリテイリングの方が大きいのがわかります。
おまけ:NTTデータ、ヤマト
いくつか企業を眺めていた中で、気になったものを。
NTTデータですが、これも季節性がみられて、いつも4月を含む四半期のところが落ち込んですんですよね。
これは、NTTデータの売上のうち、官公庁などの行政機関が多いからだと思われます。行政機関は年度のサイクルがきっちりしているので、売上が立つのが年度を少し明けてから、という感じなんでしょうね。
実際の売上をみていると、以下のように、行政機関を含んでいる「パブリック&フィナンシャル」が半分強を占めていました。
(出所:2014年3月期 決算説明会資料)
ヤマトも季節性がありました。この波の大きさ、すごくないですか?やはり年末は荷物の量が増えるようで、そこがピークになっています。
あとは、結構利益低いのも特徴ですね。
以上です。四半期決算をみると、最近のトレンドや季節性などがわかって、新しい発見があるのが楽しいですね。
財務諸表からビジネスモデルの特徴などを把握するには、この一冊がおすすめですよ。