ソフトウェア開発はなぜ難しいのか

ソフトウェア開発の根源的な難しさを考察した一冊。なんというか、これを読んだからといってソフトウェア開発の問題が解決する訳でもないのだけれど。ただ、なぜ難しいのか、だったりなんでデスマが発生するのか、ということについては、理解が深まると思う。前提を知っておけば、少しは対処できるだろうし。
 
というわけで、気になったことを書き留めておく。
 
 
自分のプロジェクトの開発規模はCOCOMOで検証する
 
COCOMOの統計で、ちゃんと経験則が公式化されていることを知っておくのが良いかと。自分がいるプロジェクトの開発規模が、人日計算やFP計算と突き合わせたとき、大体合っているかは、比較しておいて損はない。
 
あと、開発規模が大きくなればなるほど、開発するための調整コストが飛躍的に伸びることに注意すること。当然といえば当然なんだけど、感覚的に見積もる場合は、こういう調整コストって、ほとんど計算に入れられてない場合もよくあるので。
 
もう少し、COCOMOをちゃんと勉強しようと思った。
 
 
仕様の変更にいかに柔軟に対応するか
 
本の中では、仕様確定が統計的に開発のどのタイミングで多く発生するかのグラフがあった。主に、開始から30%~40%ぐらい進捗したあたりが、最も仕様確定が大きい。つまり、最初から仕様を確定するということが、いかに困難であるか、ということだ。身にしみてわかっているはずなのに、いつまでもウォーターフォールの幻想から抜け出せない。
 
ただ、ウォーターフォールは誰でも理解しやすく、契約上も区切りを設けやすい。そういう中で、どういう仕様の吸収の仕方をすれば、柔軟に対応できるんだろうか。本書ではアジャイルをひとつの可能性として謳っている。もう少しアジャイルとか勉強してみよう。こういう本を読んで。
 

アジャイルと規律 ~ソフトウエア開発を成功させる2つの鍵のバランス~
バリー・ベーム リチャード・ターナー ウルシステムズ株式会社 河野 正幸 原 幹 越智 典子
日経BP社
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万能な答えはない、根源的な問いがあるだけ
 
この本は、最終的な答えはもやもやしたまま終わる。これまでのソフトウェア開発の経緯とか、よく陥りそうな罠などは順序立てて説明してあるので、わかりやすかった。あまりちゃんと勉強したことない人向けかな。モデル駆動開発とか、ソフトウェアクリーンルーム手法とか、知らない単語が出てくれば、そこから知識を広げるのも面白いと思う。
 
個人的にはいろいろ勉強のきっかけになる一冊だった。


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1 COMMENT

hobo-多読多評-

『ソフトウェア開発はなぜ難しいのか』直面している困難、これから求められる事が見えてくる。

ソフトウェア開発はなぜ難しいのか ~「人月の神話」を超えて (技評SE選書)大槻 繁技術評論社 ( 2009-10-21 )ISBN: 9784774140285おすすめ度:sickboyのバインダ…

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