携帯キャリア会社はガラケー→スマホの切り替えユーザーを狙っている

ドコモのiPhoneには、dなんとかってアプリが大量にプリインストールされているようです。

こういう戦略はどうなんでしょうかね。僕は、スマートフォンにあまり慣れていない人向けの戦略を実行してるんだと思っています。それは、ドコモに限らず携帯キャリア3社ともじゃないかと。

で、そういう状況の中でどうやって携帯キャリアが収益を上げようと思っているかを、考えておこうと思います。

日本の携帯市場におけるスマートフォン比率はどの程度?

まず、日本の携帯市場におけるスマートフォン比率ですが、ざっくりいえば半分程度です。

2014年3月末の端末契約数に占めるフィーチャーフォン契約数比率は53.0%(前年度より9.7ポイント減)、スマートフォン契約数比率は47.0%(同9.7ポイント増)となった。OS別契約数は1位:Android 3,274万件(57.1%)、2位:iOS 2,394万件(41.8%)、その他66万件(1.2%)となり、2013年9月にドコモからiPhoneが発売されたこともありiOSシェアが増加傾向にある。

スマートフォン市場規模の推移・予測(20144月)株式会社MM総研

おそらく、今後もスマートフォン比率は増えていくでしょう。

ガラケーとスマホではどれぐらい料金が違う?

ひとつ重要なポイントは、ガラケーとスマートフォンでは一人あたりの売上が違うということです。

ドコモの公式サイトでシミュレートしてみると、これぐらい違います。

  • ガラケー1台 → 2,200円
  • スマホ 1台 → 11,500円 ※データプラン10GBで計算

まあ、10GBは大き過ぎるとしても5000円とか8000円とかはざらにいってしまいそうです。

一方で、携帯キャリアの説明資料をみると、一人あたりの売上は4,500円ぐらいになっています。ガラケーとスマホが半々の割合だとすると、スマホは7,000円ぐらいですかね。一人あたりの売上については、以下の記事で書きました。

携帯キャリアが既存顧客より新規・MNPを優遇する理由はこれだ!

携帯キャリアは一人あたりの売上を上げたいんですよね。なのでスマートフォンへの切り替えは単価上昇のチャンスだと思います。

最近登場した「カケホーダイ」プランって必要?

最近各社はカケホーダイというプランを登場させています。これは電話の定額プランなわけですが、なんとなく違和感があるんですよね。なぜなら、携帯キャリアの一人あたりの通話料金は下がり続けているんですよね。

docomo

引用:ドコモ早わかり講座 : 事業の状況 | 企業情報 | NTTドコモ

これは、どんどんいろんな人が電話を使わなくなっているということじゃないでしょうか?

SNSが当たり前になっていて、電話によるコミュニケーションの割合が減少している。LINEなどネット電話を使える。楽天でんわなども登場してきている。そういう中で、キャリアの電話を使う理由はどんどんなくなっていると思うんですよね。

以下は総務省の調査結果なのですが、いろいろ面白い結果になっています。

com

引用:平成25情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(PDF

  • 主流なコミュニケーション手段は、メールが1位、SNSが2位
  • 平成24年度から平成25年度で、携帯電話の通話割合が減少している
  • 10代、20代はほとんど携帯電話で通話していない

というわけで、若い世代は通話しないようです。実際、僕もカケホーダイ入ると割高になります。カケホーダイが、どの層をターゲットにしているのか、よくわかりますね。

まとめ

  • ガラケーからスマートフォンへの切り替えユーザーを狙っている
  • ガラケーから切り替えるのは主に30代より上の層
  • 通話が多く、スマートフォンに慣れていない
  • なので、カケホーダイを導入したり、dなんとかというアプリをたくさん入れている

というのが僕の仮説です。どうでしょう。

今日はこのへんで。