経営者にとってデザインの重要性を理解するのは時代の必然

Appleなど、ビジネスにおけるデザインの魅力や必要性が注目されて久しいわけですが、ちゃんとデザインとビジネスの関係を整理した本というのはそんなにないのかもしれません。今回読んだ本は、経営者がデザインという要素をビジネス上どう捉えれば良いかが整理されているので、デザインの必要性を理解するには良いかと思います。

デザインの斬新さはどこから来るのか

デザインというのは、商品やサービス、ホームページなど至るところに必要な要素があります。デザインが、印象、使い方、コミュニケーションなど様々なものに影響を与えているわけです。そして、デザインの斬新さ、というものはどういう要素があれば「斬新だ」と人は思うのでしょうか。

それはこの本に書いてあります。ぜひ読んでください。ただ、斬新さだけを求めても仕方ない、ということだけは確かで、そこには外部的要因や内部的要因があり、それらが組み合わさり、必然的な理由が伴うものでもあると言えます。経営者としては、単なる斬新さを求めたり、あるいは平凡に甘んじる、他社を真似る、のではなく、その背景などを捉えた上でデザインを考えるべきでしょう。

新しいデザインは未来思考と仮説から生まれる

本書では、新しいデザインの事例がたくさん登場してきますが、いずれも未来への想像と、そこから考えられる大胆な仮説から生み出されています。仮説に基いて合理的に考えると、現在と比べて斬新なデザインが生み出さることになります。

これは日頃の訓練が必要だと述べられています。

ですから、なおさらのこと意識して未来を見る仕組みが必要なのです。そのために、ぱっと見ただけでわかる「未来地図」は役に立ちます。継続は力なり。この作業を続けることで自然と未来を読む力がついてくるはずです。

まさにそうだと思います。もっと業界動向などいろんな未来に思いを巡らせなきゃな、と反省しました。

スティーブ・ジョブズもそうですが、経営とデザインの両方を理解できる人材というのは、今後は非常に貴重になるんだと思います。

 

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模倣を推奨する本。デザインにはオリジナリティーが重要である、という視点と対極にある気がするが、この本でも安易な模倣ではなく、背景や構造を理解して、必要なところを模倣することが重要と述べられている。

過去の書評:イノベーションも重要だけど、模倣することはもっと重要だ | Synapse Diary

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