ココナラを利用してみて、ビジネスモデルを考えた

 

ココナラ – あなたの得意でハッピーが広がるワンコインマーケット
ココナラの事業モデルを考えてみます。ココナラは、500円でサービスを買う、というインターネット上のプラットフォームです。最初登場したときは、手軽なクラウドソーシングとして良い着眼点だと思いました。

そこで、2回ほど実際に利用してみたので、その感想を書きたいと思います。

 

500円という料金設定には限界があるんじゃないのか?

ココナラは、一律500円で提供するサービスをWebサイトで取引できるようにすることで、広くいろんな提供者・利用者を集めるプラットフォーム戦略で展開されています。一律500円というワンコインの金額に料金を設定することで、提供者・利用者双方が参画しやすい仕組みになっています。

ただ、個人的には500円は、価値とサービス内容のバランスを取りづらいと思っています。例えば時給3000円で考えれば、500円というのはわずか10分程度の作業にあたります。時給800円で考えても40分にも見たない時間です。つまり、全うな経済取引だとすると、その程度の時間で作業できるアウトプットを得られることができるサービス、というのがココナラの位置づけになります。

つまり何が言いたいかといえば、「料金500円のサービス」というのは、人件費をベースにしたサービス業が多いとすると、とても価値が小さいサービスしか集まらないんじゃないかと思うのです。

 

サービス業とは「顧客との共同作業」

MBAでもサービス戦略というものを学習します。第3次産業であるサービス業の特徴は、ストックや持ち運びがしづらいというものがありますが(内容によってはITなど情報伝達で物理的制約は越えられる)、ココナラに一番関係がありそうなのは、サービス業は提供する側とされる側の「共同作業」ということです。

どういうことかというと、サービスを提要される側は、サービスを受けるためには情報や作業について協力する必要がある、ということです。個別にコンサルティングを受けたいのであれば、個別具体的な情報を提供しなければ、一般論的なアドバイスを受けて終わってしまいます。(というようなことが、この本に書いてあります。)

 

そうなると、効果的なサービスを受けるためには効率的なコミュニケーションによって、双方の理解が進んだ上でサービスを受けられるようにする必要があるのですが、先ほど述べた金額の問題で、あまり双方が密なコミュニケーションに発展することは難しいサービス設計になっている気がします。

実際自分が利用したときも、なかなかサービス説明だけでは内容を想像することが難しかったりしましたが、500円だしそれほど負担をかけるようなことを言っても、というお互い割り切りのような感じがしました。

 

現状と今後

つまり、サービス業というのは「自分にとってありがたい」感が高いほど満足度が高まりますし、そのためにはサービスを提供する側とされる側が密に連携する必要があるわけです。そのためには当然コストも多くかかってきます。

こういう条件の中で価値を感じさせるのであれば、作業時間に比例しない価値を生み出す必要があります。500円という中で。例えば、Twitterで広告宣伝します!みたいな「作業」ではなく広告自体に価値をもたせる方法があります。

1,000円で3万人のフォロワーに1ヶ月で160回のサイト宣伝ツイートを行った結果 | わいわい広場

ただ、ココナラは利益云々というより趣味を拡大させる、経験を蓄積させる、という提供側に対する価値も実現するプラットフォームだと捉えれば、もっと意味がある気もします。というか、実際そういう人が多く参加しているのでしょう。

 

というわけで、元も子もない結論になった気がしますが、ココナラはワンコイン定額という設計で参入障壁を下げ、「軽いサービスを受けたい」という人と「趣味を活かしたい・経験を積みたい」という人を結びつけるプラットフォームと捉えるのが良いと思います。利用する側からすれば、500円以上のサービスを受けられる可能性は十分にある、ということです。

参考:
ココナラの急成長を支えた、ライフネット流ストーリー・マーケティング | The Startup
遅咲きの狂い咲き: ココナラができるまでのぶっちゃけ話(その1)