地方都市で起業するのは厳しいと思うけど、可能性もあるんじゃないか、という話

今日のテーマは地方で起業することについて。

岐阜に住み始めてから、常にこれについて考えています。やはり、都市と郊外、東京と地方ではビジネス環境は違う、と言わざるを得ません。そして、この記事は、地方での起業における現実と挑戦を示しています。

地方で起業にチャレンジする現実

 

大きなトレンド

都市に人口が集中しているのはまぎれもない事実です。これは、特に人口が減少していても傾向は変わりません。むしろ、減るところは減り、増えるところは増える、という集中度合いが増している気がします。

過去は、地方が都市部に若者を供給する、という構図でしたが、出生率や産業発展によって地方でも人口は増えていました。しかし、人口減少時代に突入すると、都市部に若者を供給する構図はあまり変化がなく、地方は人口を減少していく、という流れになっています。

なぜ都市部に人口が集中するのか、といえば、単純に仕事が多く「稼げる」からです。特に、物質的な豊富さが満たされた後は、第三次産業に労働人口がシフトし、サービス業が多くなりました。サービス業は地理的制約を超えることが苦手であり、人口集積することによって効率性が高まります。

やはり、知識や人柄を伝達する手段は直接的なコミュニケーションが主体です。

 

アンチテーゼ

その一方で、物理的制約を乗り越える方法で、地方に注目する考え方も登場しています。

ひとつは、コミュニケーションコストの劇的な低下です。ネットワーク通信などのインフラが充実していれば、テレビ会議などを行うことが可能です。これは、移動費を削減しつつ、密なコミュニケーションを行うことが可能です。SkypeやGoogle Hungoutも登場してきていますし、商用でも組織間で円滑にコミュニケーションを行えるアプリケーションは既に実用レベルです。自分の机にあるPCから、離れた場所の会議に参加することが可能です。

ふとつめは、冒頭の記事にあるように、移動費そのものが低下傾向にある、ということもあります。近年、LCCが日本でも続々登場しましたが、現実的に移動費が低下しています。いざというときは低コスト・短時間で移動できる、という点は地理的制約を緩和します。

そして、地方は競争が激しくないという現実があります。競合が少なく、物価も低い。そういう点で有利に運びやすいという面があります。

 

スウィートスポット

昔、このブログでも岐阜にあるIT拠点としてのソフトピアジャパンについて書きましたが、そういう「スウィートスポット」のように、ところどころ集積拠点があり、それらがネットワークや輸送手段によって結ばれることが、地方経済の生きる道のような気がしています。

ソフトピアジャパンという「日本版シリコンバレー」 | Synapse Diary

そして、必要なときは都市部に移動できるような拠点作りが必要になるんじゃないでしょうか。

オフショアが成立するのは同じ理由です。アウトソースされる側に拠点があり、そこで機能が集積されており、かつ物価が安いからです。あとの問題は、アウトソースする側とされる側のインターフェースの構築です。そこを、一定のルール作りや遠隔からのメールや電話、テレビ会議などのコミュニケーション、最後は実際に移動してのコミュニケーションになります。

地方で起業する場合も、アウトソースを狙え、というわけではありませんが、状況は似ていると思うわけです。

 

今後は地方分権が進んでいくと言われています(ずっと前から言われていて、あまり進んでいない、という見方もありますが)。東京の一極集中が世界でみても一大産業集積地であることを考えると、安易に東京を批判するつもりはありませんが、地方はどういう役割で日本で生き残っていくのか、というのは今後も課題なんじゃないでしょうか。