組織の中には、部下を「壊して」しまう人が時々存在する。そういう人がどういう要素を孕んでいるか、考えてみる。僕自身はあまりそういう環境に遭遇したことはないけど、いろんな組織で発生しているようなので、推測をたっぷり含めて。
部下を、プレイヤーである自分と比較する
多分、大きな誤解はここからスタートするんじゃないかと思う。そうなると、「自分に比べてあいつは仕事ができない」というネガティブな捉え方から脱却できない。本来管理者は、組織全体のパフォーマンスを最大化するためにあるはずなのに、仕事ができないあいつが悪い、という発想から人を潰すことをしてしまう。
そうではなくて、自分とは切り離して、部下個人をみた場合にどうやったらパフォーマンスが向上するかを考える必要がある。目的の定め方が違う。
正しすぎる「正論」を述べる
如何せん仕事ができる人の場合、過去の成功体験があったり、自分に強い自信があるため、それ以外の方法や価値観を受け入れることが難しいことが往々にしてある。また、言っていることが正しいと周囲も納得する場合が多い。
そうなると、意見を言いづらい空気が醸成されやすかったり、高い目標を掲げられて疲れてしまったり、自信喪失してしまう状態になりやすいんじゃないか。こうなると、バタバタと部下が組織から離脱していくようになる。
組織としてどう立ち向かえばよいか
プレイヤーとしては非常に優秀で、会社にとって有益っぽく見えることはあるわけです。ただ、全体から見た場合にどうか、という疑問がある。上司からは良い人材に映るし、部下からはちょっとしたモンスターに映る。そういう両面の危険性を持ちあわせているタイプが多いような気がする。
こういう状況を組織としてどう打開するかといえば、やはり広く情報を吸い上げる仕組みを経営者は持っておかないと厳しいだろうと思うわけです。一時期360度評価が注目されたのも、評価者が一方向だけでは、立場や状況によって変わる可能性を拾い切れないからだと思う。
事前に対処するのではなく、後で尻拭いをする
要はまずは部下にやらせてみろ、ってことです。失敗の範囲を推し量って、後からでもリカバリーできるギリギリの線までは任せる、というスタンスを作ることが、自分の問題解決能力を高めると同時に、部下の育成にも成功するんじゃないかと思うので。
つまりは、Before(事前に手取り足取り指導したり、自分でやってしまう)からAfter(部下がやったミスを火消しする)へマインドを変えることが、打開する活路になるんじゃないのかなーと。
とまあ列挙してみたけど、書いた内容について誰も需要がないと思うから、どうせ読まれないなと思った。