イノベーションを起こすため5つのヒント

世界一自由な脳のつくり方
茂木健一郎
かんき出版
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脳科学系の本は結構あふれていて、どちらかというと科学的な内容と精神論がごちゃ混ぜになっていまいち信用できず距離を置いていたんだけど、この記事(今でも何回か読み返す。)を読んで、ちょっと興味を持ったので世界一自由な脳のつくり方を購入。

脳が変わる7つの考え方 ~茂木健一郎著『脳が変わる考え方』より – ライフハックブログKo’s Style

最近ずっと、アイデアというかコンセプトを作れる組織や人材というのは、どうやって作れるのかに興味がある。そういう意味で、この本にはいろんなヒントがあった。

欲望を育てる

イノベーションを起こすためには、欲望をもち続けなければならないと言ったわけです。こうした欲望は、現状に対する厳しい認識からくるものです。現状のままでよいのであれば、欲望など生まれません。P.41

今の日本は、ハングリー精神が失われたといわれているけれど、こういう部分のことを言うのだろう。欲望というのは、どういう方向であれ強いほど、発想や行動に結びつく。現状の小さな不満をちゃんと認識し、それを解消する手段を考えてみることも、新しいイノベーションを起こすきっかけになる。

現実的な計画と大きなビジョンの両方を持つ

具体的に明日どうするかという現実に根差した計画と、大きなビジョンの両方をもっている人がイノベーターになりうるのです。P.138

空想家であってはいけないし、実務だけを考えていてもいけない。その両方をバランス良く考えることが、イノベーターには求められる。「Why」はあっても、「So what」がない人が結構多い。自分もそうならないよう、日々よく反省している。こういう両方の要素を持った人というのは、人材として少ない。人はどちらかに偏っているのが普通だと思うので、弱いほうを少しずつ鍛えるのが重要。

技術を見極める眼力を持つ

イノベーターは技術の詳細を自分でつくることができなくてもかまいません。ですが、技術については、目利きでなければなりません。P.32

技術そのものを深く知るレベルまでは至らなくても、原理や背景、使うことによるインパクトなどをしっかり理解していないといけない。全てを細かく理解するのではなく、要点を見極め、判断する力が必要なのだ。

複数の場所で活動する

人間関係においても収入源においても、ロングテールの部分をもっていなければ、リスクがきわめて高くなります。さまざまな人と結びついて、どの一つの関係をとっても、そこにだけ依存しているわけではないということでない限り、脱藩した意味がないからです。P.123

ひとつの会社に依存する生き方は終わったと思うし、複数の組織やコミュニティと関わり、仕事をすることが、リスクを分散することになる。あんなに安泰と言われたJALや東電もどうにかなってしまう時代だし、こういう生き方をしやすい社会に、もっとなればいいと思う。

アウトプットする機会を持つ

かつてないほどインプットの機会が増えていますが、アウトプットの機会があまり変わっていません。インプットは無意識のうちになされますが、アウトプットは意識的に機会を設けなければできないので、どうしてもバランスがくずれてしまいます。P.154

改めて言うことでもないけれど、アウトプットを意識的に進めていかないと、知識が定着していかないし、やってみないとわからないことが多い。文章にする、図にする、誰かに話す、というアクションを通すことで、思考が深まり、発展する。そういう機会を意識的に作っていかないと、インプットを横に流すだけの人間になってしまう。

このポイントは勝手に書きだしただけなので、本の中には他にもいろんなヒント満載。最後に。

自分の最大の長所は、最大の欠点のすぐ知覚にあります。日本人が自らのマインドセットに潜んでいる欠点を直視することは、逆に思わぬ長所を発見することにつながるはずです。P.5

自分の思考というのは、鍛えないとどんどん固まっていく。自由な脳を作ろう。

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