高知だけじゃなくて、どこの地方でも抱えている「地域資源の発掘」と「外貨獲得」。小説のストーリーを通して、それに気づき、どうやってブランディングしていくまでの感覚が味わえるのが面白い。少しはデフォルメされている部分もあるんだろうけど、公務員が「民間の発想」にシフトしていく過程が、追体験しているようで読んでいて気持ち良い。
今住んでいるところはいわゆる「地方」で、自分の故郷ではないけれど、縁があって住んでいるところだし、良い状態であって欲しいと思う。町中を歩いて、衰退する感覚を味わうのは堪え難い。
それでも、いろんな視点を変えることで発見があるし、そこから発想が生まれるし、ストーリーを重ねることで人を惹き付ける可能性がある。そういう感覚に、この本はさせてくれる。
観光産業とか、地方振興に興味ある人は、読んでみるといいよ。