両極化時代のデジタル経営――ポストコロナを生き抜くビジネスの未来図

デロイトが描くDXは、企業が両極化していく厳しい世界でした。

一番印象に残ったのは、ビジネスにも社会課題解決が求められる、という点で、これはいろんなところで目にする機会が増えていたので、まさにという感じでした。

社会課題解決を掲げた〝大義力〟ある共通のパーパスと、データという共通言語を基軸とするつながりは、デジタル化の加速による急速な情報の伝播やAPIの活用とも相まって、極めて短期間に求心力を高めてグローバル規模で支持者・協力者を増やし、エコシステムを一気に拡張させることを可能にするものだ。

”存在意義”に対する共感が求められている

「持続可能な開発目標」であるSDGsも、Googleトレンドでみるとこんなに注目されています。

社会課題解決企業の存在意義が問われており、共感を生む”パーパス”を掲げるのが重要となっています。企業の効率性や収益性だけを追求することへの限界が現れています。

パーパスとデジタルマーケティング|橋本和人 ECD Rashii編集長|note

短期的には変動が大きい時代にあって、環境や方針がどんどん変化していきます。その中で、パーパスと言う形で軸を据えることも、同時に重要になっているのだと思います。

産業をまたいだエコシステム

また社会課題解決と言う観点でいくと、”社会”といってるぐらいなので、非常に広く、一企業では解決が難しいことがほとんどです。そうなると、産業をまたいで複数の領域で解決が求められることになります。自社だけでは解決できないため、様々な企業が連携して解決を図れるようにする”エコシステム”が求められます。

dXを通じて社会課題解決と事業成長を両立させるようなイノベーション機会を創出していくためには、共通の目的意識のもとに多様なプレーヤーをつなぎ合わせ、Win‐Winの関係で協働できる、高い求心力を持ったイノベーション・エコシステムを構築し、社内的にもそれを支えるイノベーションエンジンを組み込んでいくことが求められる。

トヨタが”モビリティカンパニー”を掲げて、NTTをはじめ、様々な企業との連携をどんどん進めているのも、象徴的な動きだろうと思います。