【書評】1日のタスクが1時間で片づく アマゾンのスピード仕事術

「仕事術」系のビジネス書は過去にも何冊も読んできたので、最近はあまり手に取らないようにしているのですが、この本はつい読んでしまいました。

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結論を先に書いてしまうと、Amazonのレビューでも書いてある通り、(失礼ながら)本書の内容はこれまでいろんなビジネス本で語られてきたものから、目新しさが特段あるわけではないかもしれません。ただ、それを実際に「あのアマゾン」がやっている、ということに本書の意味があるんだと僕は思います。やはり説得力が全然違いますよね。

いくつかその中で、気になった点を書いておきたいと思います。

 

KPIや実績などの指標チェックは、計画との対比で行っているか

アマゾンの話が中心なので、やはり指標を業務に落とし込んでゴリゴリPDCAを回していく、ということが書かれています。そのときに個人的に「ああ、そうだよな」と思ったのは、実績数値を「何と比較するか?」が書かれていることでした。

端的にいえば、「計画を立てたなら、それとの比較を常にウォッチすべきで、(計画を達成できなくても昨年度比は上回っているという意味で)昨年度比を言い訳にしてはいけない」ということでした。

これは自分が普段仕事を進める上でも、「計画で目標を決めたのに前年度比を確認する意味とは何か?」という違和感を持っていたところなので、非常に腹落ちしました。前年度比は目標を立てるときには重要になりますし、過去からのトレンドを理解するという点では貴重なデータではありますが、まずは計画を達成することを念頭に仕事を進めるべきでしょう。

 

自分の数値目標を即答できるか

本書の中では、自分の数値目標を即答できるか?という問いが出てきます。

これを読んで、改めて自分の目標を即答できないことに気づきました。確かに計画を立てたときとか、誰かに確認されたときは思い出すのですが、気づいたらすぐ忘れてしまっているんですよね。

ということで、自分の年間目標から月間・週間に落とし込んで目標を整理しなおしました。そうなると、今週の予定や自分の時間の使い方が、本当に目標達成に寄与するのか?ということも考えるようになったので、やはり自分の目標が意識されていることは重要だと思ってます。

 

データを活用できる仕組み

本書はさすがにアマゾンの話なので、いろんなデータが自動で取得してグラフ化できると書かれています。データが確認できれば、すぐに検証し、アクションすることができるようになります。

しかし、いろんな企業とお付き合いすると、意外と数字が取得できない、取得されていてもすぐに活用できる状態になっていないと企業はたくさん存在しています。

このあたりは、ダッシュボードなど様々なテクノロジーが進んでいるのですが、それを使いこなす人材やリテラシーは、まだまだ企業ごとに大きな差異があるし、中小・中堅企業でも十分に環境が整っているわけではない、と思います。

ただ、先ほどの目標の話とも通じますが、「必要なデータがいつでも簡単に取得・確認できる」というのはビジネスのスピードや生産性を上げるためにも非常に重要なことです。BIツールやダッシュボードツールも増えてきていますし、こういう環境を整えることが、PDCAサイクルの高速化をもたらすでしょう。

Windows環境でBIダッシュボードを構築できるOSS「Metabase」が手軽すぎて良い

それ以外にも、仕事を効率的に進めるアプローチやアイデアが書かれているので、自分のケースに当てはめてみると良いんじゃないでしょうか。

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