衆議院議員選挙が始まりましたね。いろいろな要素で盛り上がっていますが、各党のTwitterアカウントがどのように運営されているのかを知りたくて、テキストマイニングしてみました。各党の分析結果を示す前に、全体としての共通事項を述べておきます。
- 演説に関する宣伝情報が多い
- 党首の名前が多い
これはどの党でも共通しています。それを踏まえても、少しずつ党のTwitterアカウントの運営方法が違う点がわかると思いますので、ご覧くださいませ。
分析の前提
各党の公式Twitterアカウントのツイートを、10/13AM時点で2000件程度抽出したものを分析しました。細かい技術的な点は省きますが、品詞は名詞のみにするなど、ある程度はわかりやすくするためデータを省いています。
自民党は「これまでの実績アピール」
与党第一党の結果です。
自民党広報(@jimin_koho)さん | Twitter
前述した共通事項に加えて、「アベノミクス」や「5年間の実績」「閣僚」などが含まれており、政権与党ならではの文言が並んでいますね。
こういうツイートですね。
【データで見る!アベノミクス5年間の実績】
正社員有効求人倍率が初めて全国で1倍を超えました!つまり仕事を探す人1人に対して1人分以上の職があるということです。ぜひシェアにご協力下さい!#アベノミクス #景気回復 #デフレ脱却 #この国を守り抜く #自民党 #衆院選 #拡散希望 pic.twitter.com/4BUPTlrHu6— 自民党広報 (@jimin_koho) 2017年10月10日
「直滑降」や「ストリーム」というのは、選挙開始前の広報として「直滑降ストリーム」という番組をやっていたからですね。
公明党は「政策アピール」
次は公明党です。
公明党広報(@komei_koho)さん | Twitter
「教育」「負担」「軽減税率」「社会保障」など、政策としてアピールするポイントが投稿に含まれているのがわかります。
同じことを投稿するわけではないですが、このような投稿に、政策との関連を紐づけて投稿されているのが多いですね。
👶公明は #子育て の応援団
山口代表は横浜市内で育児中の母親と懇談
「子育てと介護の両立が不安」「子どもが欲しいが教育の負担が大変だ」など子育て支援の要望が
代表は「子どもたちを力強く支援し未来の世代を育てていきたい」と語りましたhttps://t.co/nV5zSgacqW pic.twitter.com/FfJDcN6qBK— 公明党広報 (@komei_koho) 2017年10月12日
希望の党は「演説の最新情報」
次は、新しい希望の党です。
並んでいるキーワードからは、政策の内容よりは演説の場所や動画など、最新情報を伝える場として使っているようですね。
立憲民主党は「支援者募集」
Twitterのフォロワーが自民党を抜いたことが話題になりましたが、10/13時点で17万人を超えています。
キーワードとして「まっとう」「BOTTOM DEMOCRACY」なども見えますが、何より「ボランティア募集」や「個人寄付」という言葉が目立ちます。立ち上がったばかりということで、体制を作りながら選挙活動しているという感じでしょうか。
それ以外にもタイムラインをみると、返信も積極的に行っており、インタラクティブな運用が行われているのがよくわかります。
共産党は「動画でアピール」
次は共産党です。
「とことん共産党」ということで、様々な動画が投稿されています。
「危険標識」このままアノ政権でいきますか? The Movie
今、日本が進むこの道には、たくさんの危険やトラブルが待ち受けている。そのことを危険標識が教えてくれます。#比例は共産党https://t.co/nm4nyiJya8 pic.twitter.com/2BwhQGubmq— 日本共産党 (@jcp_cc) 2017年10月11日
演説などの情報は少なめで、アピールしたい内容を動画で伝えるというのは、新鮮な印象です。
社民党は「演説情報と時事ニュース」
次は社民党です。
社民党OfficialTweet(@SDPJapan)さん | Twitter
選挙が始まる前は、時事ニュースと政策を関連づけた投稿が多かったようで、「NHKニュース」や「Yahooニュース」というキーワードが多くなっています。
選挙開始後は、演説情報が中心になっていますが、沖縄のヘリ墜落に関する投稿を行うなど、時事ニュースとの関連も続いています。
日米地位協定で定める「内周規制線」ギリギリまで接近し、墜落現場を視察。名護署長の説明を受ける。 (沖縄2区・テルヤ寛徳) #沖縄2区 #沖縄 #宜野湾 #浦添 #西原町 #中頭郡 #嘉手納 pic.twitter.com/O2YVuigN2P
— 社民党OfficialTweet (@SDPJapan) 2017年10月12日
日本のこころは「フランクな運営」
最後は日本のこころです。
日本のこころ(@nipponkokoro)さん | Twitter
ぱっと見は、演説に関する情報が中心かなと思うのですが、「消費税マイレージ」などの政策のキーワードも見られます。
実際にタイムラインをみると、リツイートや返信が結構多く、フランクに運営されていることがわかります。
民進党も・・・
気になったので調べてみたら、民進党のTwitterアカウントもまだ活動しているんですよね。
民進党(@MinshintoNews)さん | Twitter
代表などの演説情報が中心のようです。
ということで、一通り各党のTwitterアカウントの運営状況を見てみました。それぞれ違いがあって面白いですね。Twitterは短文でリアルタイム性が強いメディアなので、選挙で端的にアピールする用途で用いられますが、小さい政党と言われているところでもフォロワーが多かったりします。選挙行動にネットの影響が増しているといわれている中で、どういうマーケティングを行うのか注目したいところです。
他の観点でも分析してみると、いろいろ面白いことがわかりますね。
立憲民主党のTwitterアカウントが話題ですが、分析してみると改めてすごい。投稿回数も多いし、様々なツールを使い、ハッシュタグも多様。/@CDP2017の分析 – whotwi グラフィカルTwitter分析 https://t.co/gMP1QmJr6V
— Synapse Diary (@reiji) 2017年10月9日