TSUTAYAが運営するCCCが書店最大手だって知ってましたか?

TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ。TSUTAYAはCDやDVDの販売・レンタルのイメージが強いですね。最近でも、DVDレンタルし放題のサービスを発表しました。

TSUTAYA、月額1000円でDVD借り放題・動画見放題 (ITmedia NEWS) – Yahoo!ニュース

しかし、カルチュア・コンビニエンス・クラブは今や書店最大手だってご存知でしたでしょうか。

カルチュア・コンビニエンス・クラブについて過去にも記事にしてきましたが、今回は改めて最近の業績を確認するとともに、なぜ書店最大手になったのか。業界動向やカルチャーコンビニエンスクラブの戦略を確認したいと思います。

 

CCCの売上高推移

カルチュアコンビニエンスクラブは2014年から非上場になっており、IR資料はありません。

しかし、企業ウェブサイトに売上高が掲載されていますので、特定できる範囲でグラフにしたのが以下です。

2015年の売上高が特定できませんでしたが、それを除けば順調に成長しているように見えます。

CCCの売上高推移

会社概要|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

 

取り巻く状況

書店業界は縮小が続いており、厳しくなっています。以前ここで上場企業である書店の分析をしましたが、小売としての書店業界は限界が見えてきています。

書店が2割の自治体で消滅。書店を経営する企業の業績はどうなってる?

2017.09.08

もう一つの事業収益であるレンタル事業に関しても、ストリーミングサービスに押されており、なかなか難しくなってきているようです。

ただし、カルチュア・コンビニエンス・クラブはそれ以外にもTポイントや携帯電話事業なども行っており、どの分野がどれぐらいの収益を稼いでいるのかは簡単には特定が難しそうです。

 

CCCの戦略

CCCが書店最大手になった理由を考えるのがこの記事の目的なのですが、まずこれまでのカルチュア・コンビニエンス・クラブの企業戦略を整理しておきたいと思います。

簡単な模式図が以下のようになっています。店舗パッケージを企画し、その運営(仕入れ・販売)を行います。ただし、FC店の場合は販売はFC店側で行うことになります。TSUTAYAの場合は、CD・DVD・書籍などが対象になるわけですね。

TSUTAYAのビジネスモデル_mini

もちろん、TSUTAYA DISCASのようなネットサービスも行っていますし、Tポイントなど多岐に渡る事業を展開しているので、これは単純化した図になるのですが、小売店舗がビジネスの中心であり起点になっているのが、今後の戦略を読み解くポイントです。

TSUTAYAの店舗数は、CCCのサイトによると1468店舗あります(2013年12月末という古い情報ですが・・・)。

TSUTAYA|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

なので、市場が縮小しているからといって、AmazonやNetflixに対抗するために戦略シフトする、ということも戦略としては考えられなくもないのですが、CCCの場合は「小売店舗を起点に」今後の戦略を描いています。その理由は、これまでのCCCの事業モデルから理解できます。

なぜリアルにこだわるのか。映画や音楽が急激にネット配信にシフトする中、ネットに事業の軸を移すことはできなかったのか。理由を探せば、増田社長が進めてきた事業が、リアル店舗を軸にしたFC事業だったというところに必然的に行き着く。

引用:「TSUTAYA」は小売業の未来を示せるか (3ページ目):日経ビジネスオンライン

 

そして、TSUTAYAとは異なる店舗フォーマットとして、「蔦屋家電」や「蔦屋書店」などを直営で実験的に展開しながら開発を進めています。

 

で、次の戦略がSPAモデルの展開になります。

TSUTAYAが不振出版社を買い続ける狙い | メディア業界 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

オリジナルコンテンツを作り込み、それを自社販売網で売り出す。売上予測や在庫管理を一体的に行うのがSPAの特徴です。先ほどの図をベースに変えれば、左側の領域を自社でも展開するということですね。

TSUTAYAのビジネスモデル_mini

CCCは最近徳間書店を買収しました。出版社を買収していることから、こういうコンテンツ企画を行いたいという目的でしょうし、そのためには「売る先」としての書店販売網も強化する必要があるのです。これが、書店最大手になっていった理由だと、僕は推測しています。

 

ということで、SPAモデルは有名になりましたし、原理として理解するにはシンプルなのですが、実際に行うのは非常に難しいのだと想像します。もともと衰退していく業界と言われている中で、新しいビジネスを作り出しているのですから。

この記事を書くためにいろいろ調べたり、思考を整理してみると、調べる前は「結構いろんなことをやってるな」という漠然としたイメージを持っていましたが、戦略的整合性を描きながら挑戦してることがよくわかってきました。

非上場となってどうなるかと思っていましたが、CCCの業績は好調のようですし、新しいビジネスモデル構築に向けて邁進中ということです。

 

今日はこのへんで。

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