ミスタードーナツの店舗が大量閉鎖され、さらに有名だった100円セールはやめて常に値下げするように変更したようです。
ミスド、定番35種を値下げへ 100円セールは廃止:朝日新聞デジタル
コンビニがドーナツを始めたり、少子化の影響でドーナツ自体が売れなくなるなど、いろいろミスタードーナツを取り巻く環境ではネガティブな情報が出てきていましたが、気になったので改めて業績を調べてみました。
ミスタードーナツの最近の業績
以下は、ミスタードーナツを上するダスキンの過去5年間の業績です。ダスキン自体が業績横ばいになっているのがわかります。
ただダスキンは清掃業も行っており、これだけではミスタードーナツの業績があまりよくわからないので、フード事業のセグメントだけを見てみます。
ダスキンのフード事業の四半期業績の推移は以下です。数字は決算短信から抽出しました。
売上高はじわじわ低下しており、営業利益もほとんどが赤字。明らかに業績が芳しくなく、苦戦していることがよくわかります。
市場の問題もあるけどビジネスモデルの転換が必要
せっかくグラフも作ったけど、調べていたらSPEEDAにドーナツ業界の分析レポートがありました。。。
ドーナツ市場の行方 | SPEEDA
ドーナツ市場はほぼミスタードーナツの寡占状態であるものの、ミスドのビジネスモデル自体が時代に合わなくなっているのではないかと思われます。SPEEDAのレポートは非常にわかりやすく分析されているのですが、その中で次の部分が本質を突いているんじゃないかと思います。
しかし、マス需要をターゲットとした産業は、近年苦境に陥る例も多い。消費者の嗜好は多様化し、かつ品質・価格・サービスレベルについてもより厳しい目を持っている。またあまり店舗が分散すると効率性が低下する。
ドーナツ市場の行方 | SPEEDA
個人的な体験から見ても、昔は手土産やちょっとしたデザートといえば、ミスドのドーナツを選ぶという一つのパターンがあったきがしますが、嗜好が多様化していて、そういう場面でファーストチョイスじゃなくなってるんじゃないでしょうか。
マーケットリーダーであるミスドがここまで苦戦していること、新しい風雲児だったクリスピークリームドーナツも相次いで閉店していることから、ドーナツ業界は非常に難しい状況になっているのだと思われます。
クリスピー・クリーム・ドーナツ 相次ぐ閉店の理由は? | THE PAGE(ザ・ページ)
今、業界全体が再構成している状況なんだなって思いました。特に嗜好品は移り変わりが早く、ビジネスにすぐにインパクトがでてしまうので危険ですね。
と、いろいろドーナツのこと書いてたら、食べたくなってきた。ドーナツ買ってきます。