ビジネス理論本というのは、できれば多くの事例をベースに語って欲しいですよね。そうなると、非常に理解しやすくなるので。
その意味で、この本はとても事例が多く含まれており、各企業の立場や考え方を踏まえながら、マーケティングに対する理解を深めることができます。
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例えば、個人的にはパナソニックとソニーのブランドに対する考え方の違いが、非常に刺激的でした。「ハッ」とさせられたのです。本書の中で、パナソニックとソニーでは、商品名に対する捉え方が違うと書かれています。
そのことは、パナソニックのライバル、ソニーの商品名の変遷と比較して見るとわかりやすい。ソニーは、逆に五年一〇年と長きにわたって商品名を変えない。たとえば、ウォークマン。ウォークマンは、録音機能をもたないステレオ・カセットとして発売された。しかし、ウォークマンの名前はそのカセットデッキの名前にとどまらなかった。ウォークマンの技術は、CD、ビデオ、MD、そしてネットワークと次々に変わるのだが、ウォークマンの名前は変わらない。これは、先のパナソニックのテレビ受像器の名前の移り変わりとは対照的である。パナソニックは、テレビ受像器だけでなく、ほとんどの製品について製品名を何年かおきに変える。
本当、言われてみればそうですね。これは、企業の形成に影響しているのですが、それについてはぜひ本書を読んでいただければ。
それ以外にも、伊藤園、JTB、コカ・コーラ、P&Gなど様々な企業の事例に基づいてマーケティングが説明されています。マーケティング理論を説明してるのですが、フレームワークはあまり登場せず、非常に読みやすい構成です。
また事例で挙げた企業を見ていただければわかりますが、主に消費者向けビジネスにおけるマーケティングが中心で、ブランド論なども非常にわかりやすく語られています。
個人的には、以前読んだ「ビジネス・インサイト」が本書中で紹介されていたのが、ちょっと嬉しかったですね。「ビジネス・インサイト」もおすすめです。
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