昨日、CDレンタル店舗が縮小してる中で、新しい音楽の楽しみ方があるよって記事を書きました。
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実際のCDレンタル店舗数の減少は、以下の通りです。
で、昔からCDレンタル大手といえばツタヤとゲオなわけですが、それらの企業が売上高どうなっているのか、とかどういう戦略で経営されているのか気になったので調べてみました。
CCC(ツタヤ)は上場廃止してツタヤブランドを拡大
ツタヤを運営するCCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)は2011年に上場廃止しています。これは、いろいろ新しい取組を行う上で、上場していると長期的な視点での舵取りが難しいという理由だったんじゃないかと記憶しています。
で、今の売上高がどうなっているかというと、以下の今期売上が発表されていました。
2014年3月期の連結売上高は、195,914百万円だそうです。
会社概要|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
これと、2004年から2010年の売上高と組み合わせたのが、以下のグラフです。
2004年からの売上高は、こちらのサイトから引用しました。
カルチュア・コンビニエンス・クラブの業績/売上/事業のクチコミ【転職会議】
これを見ると、業績はピーク時からは減少しているものの、劇的な減少になっているとはいえないようです。
そして、ニュースリリースには、書籍・雑誌の販売額が伸びていて、年間売上高でDVDレンタルを上回ったという記事がありました。
国内最大の書店チェーン「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が、全国に展開する「TSUTAYA」「蔦屋書店」における2013年4月から2014年3月までの書籍・雑誌販売額が過去最高を更新する1,157億円(前年同期比104.3%)となりました。※販売額にネット通販分は含みません。
また、最近ではスマホを販売したり、独自端末をリリースすることも発表されています。
TSUTAYAがSIMフリースマホを販売へ – ケータイ Watch
TSUTAYAでスマホ販売「TSUTAYA mobile」来春スタート、オリジナル端末も来秋販売 – ケータイ Watch
顧客の入り口となる部分でスマートフォンを抑えることができれば、ツタヤサービスを利用する可能性は高くなります。いろいろ業態を試しているところでしょうか。
ツタヤは比較的立地が良い場所に出店しており、既存店舗を中心としてツタヤブランドを拡張し、いろんなサービスを築いていきたいようです。
ゲオはホールディングス会社を設けて、事業領域を拡大
かつてはゲオがレンタルによる低価格競争を繰り広げていましたが、いつの間にかホールディングスの会社ができていました。
TSUTAYAとゲオ泥沼競争の果てに…ビデオレンタル業界がヤバイ! | ビジネスジャーナル
そして、ゲオホールディングスは上場しているので、いろいろ経営状況を確認することができます。2014年3月期の決算説明資料を見ると、ゲオが置かれている現状がよくわかってきました。
まずは売上高の推移を見てみましょう。
全体では向上していますが、近年は利益率が低下してますね。
そして、決算説明資料では、各事業別の粗利額は以下のようになっていました。
(2014年3月期決算説明資料より www.geonet.co.jp/wp-content/uploads/2014/05/2681_20140509presentation4Q-2.pdf)
未だにレンタル事業は規模が大きいものの、頭打ちの感があります。一方で、リユース事業は伸びているようです(この数字だとあまり伸びてないように見えますけどね)。
セカンドストリートという中古品を扱う会社を合併し、この事業領域を拡大させていこうという戦略のようです。中期的にはこんな感じでポートフォリオが変化していくと予想しているようですよ。
(2014年3月期決算説明資料より www.geonet.co.jp/wp-content/uploads/2014/05/2681_20140509presentation4Q-2.pdf)
こうみると、ゲオはツタヤよりも、ブックオフが競合になっている気がしますね。
以上になります。こうみると、やはり2社とも新しい事業モデルを展開しているところであり、レンタル事業が縮小していくのは時間の問題であることを織り込んでいますね。
追記:TSUTAYA(CCC)の最新業績について、記事にしました。
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