Yahooショッピング無料化からEコマースの現状とYahooの戦略を考える

昨日から、わずかですがYahoo砲がこのブログをかすめました。この記事が、動画メディアに関するニュースの関連記事として掲載されていたので。

広報担当者はUstream、ニコ動、YouTubeの収益モデルの違いを知っておこう | Synapse Diary

まあ、アクセス数がいつもの2倍ぐらいになったことと、アドセンスの収益がわずかながら上昇した程度で、それ以外の恩恵はなかったわけですが。ひとつの良い思い出になりました。

さて、今日は先日発表されたYahooショッピング無料化を取り上げたいと思います。

Eコマース市場の成長

まずは国内Eコマースの現状から。市場規模は2012年で約9兆円程度になっています。ジャンルにもよりますが、総合小売業は2桁成長を続けており、まだまだ伸びる余地がある市場と言って良いでしょう。

データ元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(METI/経済産業省)

さらに、消費全体に占めるEC化率という指標があり、これがどの程度かで、今後市場が伸びるかどうかを予測することができます。

しかし、成長度合いは大きいものの、日本の消費全体に占めるEC化率は、わずか3%程度にすぎない。比較的進んでいる米国(5~6%台)と比べても、日本の水準はまだ低い。

市場規模9兆円!知られざるネット通販の実態 | 産業・業界 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

ということで、国内Eコマース市場は浸透してきているが、まだ伸びる余地がある段階、という捉え方になります。

楽天・Amazon・Yahooのシェア

次に、Eコマースにおけるプレイヤーの状況です。シェアでみると、楽天が圧倒的1位。それをAmazonが追い上げており、Yahooは2強から引き離されている状況です。このままだと、楽天・Amazonの寡占化が加速してしまう脅威が大きくなっています。

データ元:楽天株式会社: 決算短信・説明会資料 2012 | IR資料

各社ともレイトマジョリティの取り込みが必須

以上から、Yahooショッピングが置かれている状況は、「市場自体は今後も伸びる」「2強が勢力を伸ばしており、自分だけが凋落する恐れ」ということです。

まだEC化されていない層(レイトマジョリティ)をいかに取り込むかが、今後のプラットフォーム戦争の勝因になってきます。Yahooショッピングとしては、テコ入れが急務だったわけですね。

で、レイトマジョリティを取り込むという路線でいえば、いろいろ定義やアプローチはありますが、個人商店や楽天などではペイが難しかった小規模企業を取り込むことを図ったのだと思われます。Yahooは参入障壁のひとつである手数料をなくすことで、今の均衡を崩そうとしたわけです。

Yahooは、出店料を諦める代わりに広告料で補填すると言っています。こういうプラットフォームではいろいろ収益ポイントを作って儲けていくのが常套手段ですが、ECの場合出店料と広告料が主な収益源のようです。そして、店が増えてカスタマーが増えれば、メディアとしての価値が上がって広告料も上がるだろう、というのが戦略の要旨です。

Yahooがカオスとなるかどうか、今後注目

AppleとGoogleのプラットフォーム戦争のように、プラットフォームごとに色合いが異なります。金額や規制によってルールを強めに適用するAppleと、オープンにして競争・淘汰を重視するGoogleが、いずれも一長一短になっています。

そして、今回のYahooも出店料というひとつの障壁を取り払うことで、品質が低い業者が膨大に増え、ユーザーが買いたいものが探せない・買えない、というような状況にならないかが気になります。

個人的には、今アクションを起こさないといずれにしてもジリ貧にだったと思うので、この決断は孫さんさすがだな、と思います。

以下、参考記事を。

Yahoo!のショッピング手数料無料化で何が起こるか? – Rick08の日記

Yahoo!ショッピング無料化でYahoo!サポートに死者続出の予感が(マジ) | More Access! More Fun!

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