Google Fiberのようなギガビットのネットワークが実現したら、街にはどのような変化が表れるんでしょうか。この記事では、ギガビットのネットワークは既にトレンドになってきており、いろんな都市で導入されてきていることを示しています。
Google or Not, Cities Pin Hopes on Gigabit Networks
いろいろ効果が提唱されていますが、面白かったのは「Smart City Lights」という取り組みです。夜でも常に明るくするのではなく、センサーに反応して必要なときだけライトが付く、というものです。動画を見た方が早いでしょう。
Chattanooga, Tenn., Expanding ‘Streetlight of the Future’ Installation
あとは、冒頭の記事の中では、経済効果についても期待されているようです。「Silicon Valley」という言葉も登場してきますし、高速回線が整備されることで、ソフトウェア会社が移転してきたり、遠隔でも作業できる人が街にとどまったり、ということで人を惹きつける効果もあるようです。
アメリカ全体でも、インターネット回線の普及を拡大させていく方針のようです。アメリカはブロードバンド市場が寡占状態になっており、料金高止まり、サービスレベルの停滞を招いているようで、これを打開する動きのひとつとして、自治体による独自のネットワーク整備が注目されています。
いっぽう、高速通信網が地域経済の活性化などに役立つとみた一部の自治体が、民間事業者に頼らずに、独自にギガビット光ファイバー網を構築する例も出てきている。クロフォード氏はその一例として、自治体主導の通信網整備が雇用創出に役立ったというテネシー州チャタヌガの例を挙げている(米国では自治体が電力網を保有・管理する例も多く、そうしたインフラを使って光ファイバー回線を提供)。またこれに関連する話として、CNETでは約17万世帯に光ファイバー回線を導入したチャタヌガではフォルクスワーゲン(Volkswagen)やアマゾン(Amazon)といった大企業の事業所誘致に成功した結果、3700以上の新規雇用が創出できたと伝えている。
米FCC委員長:2015年までに「全米50州にギガビット・ファイバー・コミュニティを」 – WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
昔は道路や電車などの交通網が中心でしたが、最近はネットワーク回線やスマートグリッドなどの社会基盤インフラの違いが、企業誘致やコミュニティ形成の源泉になっている、ということですかね。
アメリカと日本では条件が違いますし、日本では「インフラより利用率(アプリケーション)」という方向性で進んでいると思われます。鶏と卵の話じゃありませんが、インターネットテレビなど大容量コンテンツも普及してきている中で、日本は今後どういう動きになるんでしょうか。