「秘伝 大学受験の国語力」で読解力とは何かを考える

 

石原 千秋¥ 790

 

中小企業診断士の二次試験用に、読解力を鍛えるために購入して読んだ。その理由は、どうやら自分には読解力がとても不足している、ということと、二次試験には知識よりも文章から読み取る「読解力」が答えを導くための要素として多くを占めると考えたから。

それにしてもこれまでの人生で、国語の受験問題について「出題する側」から考えたことがなかった。問題の流行り、時代背景から求められる要素、どういう観点で解答まで導くか、という点が事細かに書かれている。

 

本書の中では、読解するにあたっての能力がたくさん出てくる。文章参照能力、二項対立整理能力、翻訳能力、構成把握能力、感情移入能力、意味づけ能力。これらが組み合わさって、文章を読み解くことができる。

しかし、個人的にはここが肝心だと思う。
 

何度でも繰り返すが、文章読解の最終形態は要約である。要約に、文章の理解度のほとんどすべてが現れる。だから、どのレベルの要約なら設問が解けるのかということは、問題のレベルを雄弁に物語るのだ。P.181

 

仕事では意識してやってるはずなのに、仕事以外で長文を読もうと思うときにはできてないんだなと思ったよ。仕事では、目の前の問題を解こうと思ったときに、「前提事項は何か」「本当の問題はなにか」「結局のところ、伝えるメッセージは何か」というのを考えることで、問題を要約してたんだなあ。いろんな文章を読んで、本質は何かを意識するようにすれば、読解力は向上するということだ。

 

それにしても、現在の国語教育の状況や、塾の役割など、いろんな「脱線」があり楽しめる一冊だった。ウィットに富んだ文章も読みやすい。