ローソンが現場での仮説・検証には限界があることを提起している。
「現場任せの仮説・検証はもう古い」--ローソン・新浪社長の問題提起 – 情報を活かす組織:ITpro
この話は結構興味深い。
まず、現場での仮説・検証で有名なのは、セブンイレブンだ。現場での仮説・検証を作る体質を浸透させて、高い平均日販を維持している。他のコンビニと比較しても、セブンイレブンだけ突出している。
【63】データから見るコンビニ市場 | BPnetビズカレッジ:トレンド | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
「ストーリーとしての競争戦略」でも触れていたが、これはセブンイレブンのオペレーション力が長年に渡って強化されてきたことが大きいのだろう。
戦略の本質を理解する良書 – 【書評】ストーリーとしての競争戦略 | Synapse Diary
さて、記事で語られているローソンの今後の先読みロジックは、次の通りと思われる。
高齢の人口比率が高まる
⇒遠くに買い物に行くよりも、近く(コンビニ)に行く人が増える
⇒過去の行動パターンからの予測が難しくなる
そこで、次の大きく2つのアプローチから、予測精度を高めようという試み。
・データ精度を向上させる
・データを増加させてパターン分析する
これを両方解決する方法として、会員登録によるユニークユーザ情報の収集を積極的に行っている。興味深いのは、一部のユニークユーザの方法が全体の傾向を示している、という事実だ。
「カード利用率が20%の店舗では、このお客様の購買動向が全体の90%ぐらいを表している。これを使わない手はない」
要は、質より量なんだな。
統計分析は今後ホットな分野になる、という話もあるし、精度の高いデータの収集と分析は、今後もっと面白くなりそうだ。