MBA書評のシリーズ第2弾です。1回目は以下の本について書きました。
共同テーマで書いているだーくろも1冊目の書評を書いてます。
そして、今回の一冊は「コーポレートファイナンス」です。
前回の「企業分析入門」に比べると、非常にライトな一冊ですが、会計とファイナンスの違いを考える上では、良い入門書だと思います。
MBAでも重要なひとつに、ファイナンスがあります。まず、ファイナンスとは一体何か、というところを確認しておこうと思います。非常いわかりやすい表現がここに書いてありました。
「利益」を扱うか、「キャッシュフロー」を扱うか、 そして、「時間軸」が「過去」を向いているか、 「未来」を向いているか、 これが、会計とファイナンスの大きな違いと言えるでしょう。
コーポレートファイナンスを学習することで、企業価値を評価することができるようになります。
本の概要
コーポレートファイナンスの基本的なところから学習することができます。割引率の考え方、CAPM、WACC、DCFなどのステップを踏んで、企業価値をどう評価するか、というところまでが学習の範囲です。実際に、いくつか計算例もあり、ファイナンスの全体像をながめながら基本を抑える、という意味では良い一冊です。
本のみどころ
コーポレートファイナンスを学習して思ったのは、「これで厳密な企業価値を評価できるのか?」という疑問でした。しかし、これは万能な手法ではないけれど、それでもコーポレートファイナンス理論で評価された価格にもとづきM&A交渉が行われていたりしますし、様々な理論と経験が積み上げられているのも事実です。
なので、市場が企業価値をどう捉えているか、という意味でも計算方法や考え方は知っておくべきなのです。
この本を読むと、財務諸表の中でもいかにキャッシュフローが重要であるかがわかりますし、企業の会計という中の世界と株式市場という外の世界がどう繋がっているのかが理解できるようになります。
この先は、もっと高度な本が必要でしょう。以下のような。
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