なぜ、あの会社は儲かるのか?

とにかく読みやすい。 企業会計の入門書の入門書。

ビジネスモデルというか、企業におけるお金の出入りについて勉強したかったのだが、 具体的な企業と数値が出てきて、実例満載で面白い。 高級と低価格とどっちが儲かっているか?とか、 ポイントサービスは儲かるのか?とか、 赤字企業がなぜ黒字企業を買収できるのか?など。

会計制度は結構大雑把に書いてあるけど、 まあ入門書的なものなので、当然ってことで。 予想以上にタメになる内容でした。

 

ビジョナリーカンパニー②

既にビジネスの名著といわれている本。やっと読めた。
①も読んだが、やはり②の方が内容が素晴らしい。改めていろいろ考えさせられた。
ここ最近考えていた自分の中のモヤモヤが、すっかり晴れたように思える。
本には、「企業の目的を考える前に人を選ぶ」とあった。
適切な人を選べば、それで偉大な企業は成立するのだ。
目的はその後で設定すればいい。つまり事業は手段なのだ。
何かの事業を目的として最初にスタートすると、時代の流れの中で混乱してしまう。
なので、時間の流れの中で変わらない理念を設定し、
その軸にブレないように変化に対応していくのが、偉大な企業なのだ。
最後に書いてあったこと。
「偉大な企業を追求する必要があるのか」という問いに関する答え。
これは読んでいて個人的にも思っていたが、その答えが明確で素敵だった。
企業でなくともいいが、自分のやっていることで、
偉大さを追求できないようならば、選んだ職業が間違っているのだ、ということ。
そうだ。それぐらい自分の情熱が注げる場所が必要なのだ。
改めて情熱を注いでくれる一冊。やはり名著。
ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則
ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則

問題解決の実学

わかりやすい。企業変革の一連の流れがうまくまとまっていて、理解しやすい。

内容は、具体的なテクニック論ではなく、テクニックの前に必要な、どのような考え方で問題にアプローチしているか、という点が書かれている。

個人的には、改革の実行段階では、数値目標よりも使命や理念が大事だと語っているところが印象に残った。数値目標のみを前面に掲げると、そればかりに固執して、思考の幅が狭くなってしまう。

進む方向がブレないように、組織として使命や理念を設定し、社内のいろんなレベルにどんどん落としこまれ、そこで数値目標を取り入れていく。

とにかく。理解しやすい。企業変革に興味ある人にはおすすめ。

イノベーションのジレンマ

読んでないけど、友人に聞いたのでメモ。 大企業は新しい市場の開拓に必ず失敗する、という話。

既存の市場を破壊するようなイノベーションが生まれるとき、 大企業はそれをキャッチできず、新規市場の成長に気づいたときには、既にもう手遅れの状態になる。それはなぜか?

これは、大企業であるがゆえの体質に起因する。
大企業でなくとも、企業体であるからには顧客の満足度を高める方向に戦略を進めていく。それは効率的であり、コストも減少していく。しかし、それが故に新しいリスクをとって組織を進めていくことが難しくなる。

人間の心理はそもそも変化に抵抗しやすいので、未知である新規市場への投資は、 組織内での激しい抵抗に合いやすい。経営者やリーダーは、このような抵抗をはねのける行動力が求められる。

本のタイトルに「ジレンマ」とあるのは、経営者が顧客の満足度を高めるという、 経営戦略上正しい行動をするほど、新規市場の開拓が難しくなる、ということを指す。

*この内容は、読んだ人から聞いた話。内容の聞き違いも多々あると思うので、あしからず。

V字回復の経営

戦略プロフェッショナル」「経営パワーの危機」に次ぐ第3弾。
このシリーズを読むときいつも思うことは、経営は難しくて、そして熱い。
論理的な戦略と合わせて、心理的な理解も必要なんだと改めて思う。
企業が継続して繁栄するためには、
組織内で経営者候補となるリーダーを育て続ける必要がある。
さらに企業は社会の公器でもあり、
社内だけでなく社外でも通用し貢献できる人材を育成する必要がある。
企業や組織っていうのは、
人材を育成する「孵化器」みたいな役割を担っていることを確認。
V字回復の経営
V字回復の経営

道をひらく

友人にいただいた、松下幸之助の名言集。
改めて、ありがとう。粋なプレゼント。
経営の神様っていわれるぐらいだし、さすがいいこと言う。
人間できてるなあ。気づかされることも多い。
さて、こういう名言ってそのときの状況とか心理状態によって、
ピンとくるポイントが違うので、また少し期間を空けて読み直そう。
道をひらく
道をひらく

論理思考と発想の技術

ロジカル・シンキングの本。MECEやイッシュー・ツリーについて分かりやすいの説明がわかりやすい。

他にも論理構造を見抜く観点や、豊かな発想を導く方法が書かれていた。

面白かったのはアイデアを生む発想法について。人間は考えるとき、経験や環境によって知らずに「思考のタガ」が生まれている。このタガを外すためのいろいろな発想法が提示されていた。課題に取り組んで煮詰まるっていうのはよくあること。そういうときに打開する手法の引き出しが多いことは、 いざ壁に突き当たったときに役立つだろうな、と読んでて思った。

 

竹中大臣の講演を聞いてきた

友人に誘われ竹中総務大臣の講演を聞いてきた。 忘れないうちにその内容をまとめてみる。

「構造改革 残された論点」

Q.この国の総理になって、景気を回復するためにはどうするか?

A.国民が貯蓄 →銀行が企業に投資 →企業の技術者・経営者が投資に応える

このサイクルを、戦後その通りに実行して日本経済は発展した。 しかし90年代バブルが崩壊して、その通りに実行できなくなった。 バブルが崩壊してこのサイクルのどこが悪くなったかといえば、「銀行」の部分。 不良債権が発生し、銀行が企業に投資できるような状態ではなくなった。

そこで、構造改革によってまず不良債権を2年半で半減させた。 次は規制の問題。 日本のような高度化した経済では、自由度を増やさなければいけない。 例えば放送と通信の問題。GyaOのようなインターネット配信は、現在テレビのコンテンツを再利用するようなことはできない。これはテレビのような放送とインターネットのような通信では、著作権に関する問題が違うからだ。通信には著作権をクリアするには非常に複雑になっている。

もう一つの例が郵政民営化。そもそも郵政事業を民営化することで、どのようなメリットが得られるのか。それには2つある。

1. 企業への投資の増加 現在は企業への融資が法律で制限されている。そのため200兆円という、日本の目がバンクの総額を超える郵貯のほとんどが国債を買うことに使われている。これが民営化されれば、企業に貸付を行うことができるようになり、市場に資金が流入することになる。

2. 資源の有効利用 例えば東京駅の近くにある東京中央郵便局。現在は5階建てになっている。一等地でなぜ5階建てになっているかといえば、郵政事業以外の事業は制限されており、それ以上のスペースを必要としないからである。これが民営化されれば、不動産業なども可能になり、高層ビルにして資源の有効活用になる。

このように、これからも日本は強い経済構造を作っていかなければならない。周囲の環境も変化していく。中国の所得水準は、現在は日本の40%。しかし、2050年には日本の6倍にもなる。日本国内では格差の問題が議論されているが、地理的・時間的にもマクロの視点で考えれば、今構造改革を止めるような阻害要因は避けるべきである。

 

記憶とメモに頼って書いているので、内容は微妙に違う点はあるかも。 他にも教育に関する対談があったり、示唆に富むような内容が多かったが、 うまくまとめられないのでとりあえずこんな感じで。面白かった。

ハイ・コンセプト

これからのビジネスパーソンに求められる能力は何か。
それに対する答えを示す1冊。面白かった。
現在のビジネスシーンには3つの危機がある。
豊かさ、アジア、オートメーション。
物が溢れる社会では、実用性は十分に満たされ、
デザインなどの有意性が求められる。
知識偏重の左脳型ナレッジワーカーでは、
賃金コストの低いアジア市場に雇用を奪われてしまったり、
コンピュータに代替されてしまう。
左脳は直線的、右脳は非直線的。
ロジカルに考える左脳の力に加え、
全体像をシステムとして捉える右脳の力が求められる。
こういう能力は優れた経営者によく見られる。
他にも、物語や共感が重要だ、というような、たくさんの示唆が含まれていた。
久々にアタリのビジネス書に出会った。
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

好きなまちで仕事を創る

日本での社会起業の事例を取り上げた一冊。
これは目次が内容の全てを物語っている。
第1部 想いをビジョンに、ビジョンを仕組みに、仕組みを笑顔に
 1.力が強くなければ仕事は創れないのか?
 2.何もないこの街で、仕事を創ることができるのか?
 3.自分の想いを、仕事を通して伝えるには?
 4.自分らしい仕事は、どうすれば実現できるのか?
 5.大規模な市場がなければ仕事にはできないのか?
 6.事業は行き詰ったら終わりなのか?
第2部 仕事を通して地域と社会を変える
第3部 若者が挑戦できる地域を創る
働くこと、人の役に立つことにはいろんなかたちがあって、
いろんな答えがあるなあと実感。
好きなまちで仕事を創る―Address the Smile
好きなまちで仕事を創る―Address the Smile