企業のピラミッド構造から組織の特性を考えてみる

組織というのはある程度の規模になると、大抵はピラミッド構造になる。これは、組織には難易度が異なる作業や判断があること、複数人の作業内容を束ねて組織としての状況を把握する必要があることなどが理由になる。

ただ、ピラミッド構造を前提とした場合でも、少しパターンがあるのではないかと思ったので、考えてみる。ポイントは、人がどのように代謝されるのかという点です。

基礎編

スタンダード

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日本の大企業によくある。ピラミッド構造が正しく保たれる。高位になると、子会社への出向など比較的平和な方法によって、適切に人を組織から排除する仕組みができている。

全体的に圧縮

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外資系とかリクルートのようなイメージ。ピラミッド構造が全体的に潰れた感じになっている。全体の年齢構成が若く、仕事量も多く早い成長も求められる。独立志向が強いため、定年を待たずに自ら出ていくか、もしくは実力で弾きだされる。

均等割

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公務員が典型パターン。定年まで勤め上げるので、高位になると差がついてきて、組織内でダブついてくる。全体でみれば、若い年代が不当な賃金になっている可能性がある。もしくは、ジェダイのような一子相伝のパターンもこれにあたるかも。

こう考えると、日本の大企業とか公務員以外で雇われる人は、どこかで企業を出ないといけない気がするなあ。仕事をする上では、そういうことも考えないといけないね。

応用編

重心を失ったピラミッド

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適切な代謝が利かなくて、上が膨らんでしまったパターン。どこかで破綻するので、その場合ははみ出したところがスリム化される。

もうピラミッドじゃなくて良いや

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現在の組織を守るために、新規採用を止めるパターン。自分たちをスリム化せずにこういう選択をする組織は、保守的な傾向があるのかもしれない。

こう考えると、大きな組織でも適切なバランスを欠くとどこかで破綻することがわかる。特に、定年になる40年ぐらいなんて、企業の寿命としては怪しくなってきている。これまでの大企業も破綻してしまうし、ビジネスの変化スピードも早くなっているのだろう。となると、どこかで今の組織を出ることを前提に、キャリアを描かないと後々で急に解雇と言われて、違う会社では使えない人になっているのかもしれない。こう捉えると、企業の言いなりになるのはおかしいと思えるよね。