ロシアW杯サッカー日本代表を戦略から読み解く「サムライブルーの勝利と敗北」

ロシアワールドカップで、日本代表はベスト16で終わりました。目標としていたベスト8には届きませんでしたが、W杯が始まる前の期待の低さを思うと、非常に楽しませてもらいました。言ってはなんですが、ベルギー戦の最後のカウンターは、とても悲劇的なドラマのようでした。

で、そんな熱狂したワールドカップだったわけですが、日本代表の各試合がどのような戦略の上で展開されていたのかを分析した「サムライブルーの勝利と敗北」を読みました。

ちなみに、W杯前に発売された「砕かれたハリルホジッチ・プラン」も読んでいたのですが、合わせて読むと、ハリルホジッチ解任からW杯本戦までの流れがよくわかります。

改めてハリルホジッチとは何だったのか、ワールドカップは終わりましたが、これからの日本代表はどのような課題があるのかは、この2冊を読んで理解が深まりました。

 

高度化するサッカー戦術と遅れる日本

サッカーの戦術は非常に高度化しており、日本サッカーは欧州に比べて遅れていると言われています。Jリーグが発足してアジアで日本のサッカーが躍進していき、海外で活躍する日本人も増えてきましたが、それでも相対的には逆に世界との差が広がっていると言う意見もあるくらいです。

サッカーの世界では、モウリーニョやグアルディオラのような名将が登場してから、戦略・戦術の複雑度が増しており、それらの戦略や戦術が言語化、体系化されています。

本書を読むと、日本サッカーはどのような点が世界のトレンドから遅れており、ハリルホジッチはどうそのギャップを埋めようとしていたのかがわかります。

ただ、ギャップの根幹が日本サッカーの思想的なところから始まっているという分析を読んで、結構根が深くて、簡単には変われないのかもな、と思いましたが。

 

サッカーもビジネスも戦略を知ると面白い

なんでこんなにサッカーの戦略が面白いのか、自分でもよくわからずしばらく考えていましたが、普段自分が考えてるようなビジネス戦略と結構共通するところが多いんですよね。

例えば、最近のサッカー理論では様々な考え方やアプローチが言語化されて発展しています。本書でもハーフスペースや5レーン理論など、テレビなどでは聞きなれないワードが登場します。

経営においても同じで、様々な複雑な事象ある捉え方によって体系的に整理した知識が、初めて人々によって共有化されます。共有化された知識は様々な人に広がり、どんな場面で実行されることで経営が高度化されていきます。

それぞれ一人一人が努力も重要ですが、環境や自分たちの戦力に合わせて戦略を構築し、相手に勝利するという点は同じ気がします。

 

僕はこれほど的確にサッカーを分析できる力を持っていませんが、こうやって丁寧に解説してくれると、サッカーの面白さが500倍になること間違いなしです。

できれば、この解説を動画でやって欲しいなー。

W杯開催中は、他にもたくさん解説記事を読みました。フットボリスタが面白かったですね。

失われたハリルホジッチ・プラン。 「エリア戦略」でみる隠れた一貫性 | footballista
なぜ日本は数的優位で苦しんだ?コロンビア戦の謎を林舞輝が解く | footballista
個で上回っていたセネガルの誤算。日本のビルドアップの高度な工夫 | footballista

2018年FIFAワールドカップ、日本対コロンビアのレビュー「大迫半端無いって」 – pal-9999のサッカーレポート
2018年FIFAワールドカップ、日本対セネガルのレビュー「完璧な選手なんていません」 – pal-9999のサッカーレポート
2018年FIFAワールドカップ、日本対ベルギーのレビュー「日本が史上最もベスト8に近づいた日」 – pal-9999のサッカーレポート