あなたが明日からクリエイティブなアイデアマンになる方法

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あなたは、自分に創造力があると思いますか。あるいは、周囲にアイデアマンと呼ばれる人はいるでしょうか。

 

僕がビジネススクールに行っていたのはもう数年前になっていますが、そのときは「もうビジネスにおいて論理的に管理したりするのは20世紀型で、21世紀はイノベーションやクリエイティビティだ」、と言われたりしていました。今、ビジネスシーンで必要なのは、創造力やアイデア、デザインと呼ばれるような領域になってきています。

 

ビジネスにおけるデザインやクリエイティビティが注目されるようになった

実際、IDEOというデザイン会社がビジネスコンサルティングの市場に進出するようになり、これまでボストンコンサルティングやマッキンゼーに代表されるようなコンサルティング会社は、新しい軸での競争に迫られてきたわけです。

そして、最近はその流れがどんどん加速してきており、コンサルティング会社がデザイン会社を買収する事例が増えています。

IDEOやfrog designも!マッキンゼーがLUNAR買収と聞いて、デザイン会社のM&Aを調べてみた – Tayoriブログ

また、ビジネススクールにおいても、「dスクール」というビジネスデザインを学ぶカリキュラムが注目を浴びています。

それぐらい、デザインやクリエイティビティというのは注目される分野になっており、ビジネス上の競争優位性になっているのです。

 

誰でもクリエイティブになれるか

さて、今回僕は、IDEOの創業者であり、dスクールを創設したデヴィッド・ケリーと、その兄弟であるトム・ケリーの本を読みました。それは「クリエイティブ・マインドセット」というタイトルで、誰にだってクリエイティブになれる素質があるという前提に立ち、それを身につけるための方法論が書かれたものでした。

自分でいうのもの何なんですが、クリエイティブだとはとても言えない人だと思っているので、「誰でもクリエイティブになれるなんて」という半信半疑で本書を読んでみた次第です。

僕が注目したのは、「創造性は誰もが持っているが、その自信を自分の中に持てるかが大きく変わる」ということです。(ちなみに洋書のタイトルは「クリエイティブ・コンフィデンス(=創造力に対する自信)」です。)

 

以下は、いろんな人に創造性を持ってもらうためにdスクールを設立することを考えていた著者の一節です。「創造力に対する自信」をこう説明しています。

私たちが気づいたのは、創造性を一から生み出す必要はない、という点だ。人々がすでに持っているものー世界にふたつとないアイデアを想像したり発展させたりする能力ーを再発見する手助けをするだけでいいのだ。しかし、アイデアを実行に移す勇気を奮い起さないかぎり、創造性の真の価値は発揮されない。つまり、新しいアイデアを思いつく能力と、アイデアを実行に移す勇気ーこのふたつの組み合わせこそが、創造力に対する自信の特徴といえるのだ。

アイデアを思いつく能力とアイデアを実行に移す勇気。その組み合わせによって、創造力は発揮されるということです。

 

創造力を発揮するために大切なのは、行動を起こすことだ

そして本書では、行動を起こすために重要な点への説明に進んでいきます。

しかし、行動を起こすためには、何よりもまず、今まで創造性を妨げてきた恐怖を克服する必要がある。

失敗に対する恐怖は、あらゆるスキルを学んだり、リスクを冒したり、新しい課題に挑戦したりする妨げになる。創造力に対する自信を手に入れるには、失敗に対する恐怖を克服する必要がある。

失敗に対する恐怖を克服することで、行動を起こす勇気が得られるということです。確かに失敗をネガティブに捉える組織ではみんな斬新なアイデアを出さないし、無難でミスをしない方策を考えるようになりますよね。

 

自分について考えても、思えばたくさん失敗を重ねてきました。今思い出しても恥ずかしい失敗もありますし、それによって気づいたり成長できたこともたくさんあります。逆に、新しい挑戦をして良い結果を得たこともあります。思い返してみると、実は日々の小さな出来事においては、失敗しても大きな損害を与えるとか誰かに迷惑をかける、というのはほとんどなくて、「変なことを言っている人だと思われたくない」や「言い出して失敗したら白い目で見られる」という、他人の目線を気にして躊躇している要素が無意識に大きく作用している気がしています。

でも、誰かが失敗したことを自分がそれほど覚えていないように、周囲もあまり覚えていないようです。だからいつまでも失敗を恥ずかしいと思わず生きていける気がします。

つまりは、自分が新しいアイデアを思いついたら、「恥ずかしいとか失敗したときのことを考えず、とりあえずやってみろ」ってことですし、組織を管理する立場のリーダーであれば、「失敗しても許容される雰囲気をつくれ」ということです。

 

ということで、本書はクリエイティビティに関する内容にフォーカスされていますが、それ以外にも気づきが多い、刺激的な内容になっています。あなたも私も、創造力を高められますように。まずは行動しましょう。その積み重ねが、きっと自信となってさらに創造力を高めてくれるでしょう。

 

最後に、失敗に対する勇気を与えてくれる言葉を。

何より、ハンガリーの随筆家、ジョルジュ・コンラッドはこんなことを言っている。「勇気とは、小さなステップの積み重ねにすぎない」

では、今日はこのへんで。

 

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