mixiが四半期決算で業績好調を発表。その要因と今後の経営を考える

ミクシィの社長がわずか1年で交代、と発表されました。

同日、朝倉祐介代表取締役社長が退任し、森田仁基執行役員(mixi事業本部長)が代表取締役社長に昇格する人事を発表。「黒字化する見込みとなったことを受け、ミクシィグループが再成長フェーズに移行したと考え、代表取締役を交代することにした」としている。
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それ以外にも、モンスターストライクの売上など、業績も注目されていた四半期決算でした。これからのミクシィがどうなるのか、調べてみました。

これまでのミクシィ

一時期、SNSの隆盛の中で売上を伸ばしてきたミクシィですが、業績でみると2011年をピークに売上が減少しています。

これは、モバイル対応への遅れやFacebook、Twitterなど新しいSNSの台頭により、プラットフォームとしての魅力が低下して、広告収入が減少していったことに原因があります。四半期単位でみて20億円程度あった広告収入が、最近では3.3億円です。6分の1ぐらいになっていますね。

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それが、今四半期で業績は上向きに転換し、次の四半期決算では黒字になると発表されています。

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広告収入の減少は、課金収入の増加で補うこととなりました。それらの取り組みが報われた形になったのでしょうか。

収入増加の要因はモンスターストライクか

売上で前四半期から上昇したのは、「課金収入」と「その他」の2つ。課金収入は、前四半期の水準に戻った感じ。あとは、「その他」の売上が全体を押し上げた形になっています。

課金収入の内訳をみると、大半を占めていたブラウザゲームの売上が減少する中で、ネイティブゲームの分野が大きく増加しています。これがモンスターストライクですね。

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つまり、モンスターストライクが売上伸びたと言われたのですが、今四半期は売上全体でみるとこれまでの減少分を食い止める程度の規模感だったようです。

で、もう一つの売上上昇は「その他」のところですね。四半期の説明資料ではあまり詳しく書かれていないですが、「結婚支援事業」の連結を開始したと説明されています。これは、どうやら「YYC」というマッチングサイトからの収益貢献が大きいようです。元々はライブドアから買い取ったサービスなわけですが、その経緯はこのあたりを読むと「うーん」という感じがします。

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それでも業績予想では大きく上昇する

四半期単位でみると、来四半期の売上高は今四半期の2倍以上の売上予想になっています。課金収入は比較的収益予想が立てやすいとも言われているので、手堅い感じなのでしょう。恐らく、ここはモンスターストライクの貢献だと思われます。やはりゲームがヒットすると、インパクトが大きいんですね。

モンスターストライクは、利用者数は250万人を突破しました。ちなみにパズドラは2400万ダウンロードを記録しており、ガンホーは一ヶ月で173億円の売上があるとなっています。すごいですね。

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まとめ

  • 今四半期は売上減少がとどまり、好転
  • 売上が好転した理由は、モンスターストライクもあるが、出会い系サービスYYCの影響も大きい
  • モンスターストライクのインパクトは今後大きくなる
  • あとは、モンスターストライクがどの程度伸びていくかが、今後の注目ポイント

という感じですかね。

冒頭の話に戻りますが、社長が1年で退任になったことはいろいろ話題を呼んでいるようですが、どうなるんでしょう。ひとまず、その先どういう方向に経営が舵取りされていくのかは関心がありますね。「ゲーム会社になるわけじゃない」ということのようですが、mixiプラットフォーム自体の魅力が低減している現状で、ゲームを提供して売上が回復したのも事実なので。

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