この世で一番おもしろいマクロ経済学

前作「この世で一番おもしろいミクロ経済学」に続いて、マクロ経済学編が登場。

本当に、この本はわかりやすく説明してくれる。いろんな理論や考え方は他の本でも学習することができるが、それを一体的にひとつのストーリーとして理解させてくれるのは数少ない。

何と言っても、この本が素晴らしい点は、マクロ経済学の目的をちゃんと定義してくれていることだ。これは、意外にもいろんな本で言語化されて説明されていない。ちなみに、ミクロ経済学でもちゃんとその目的を定義している。

 

それにしても、このマクロ経済学編は前作のミクロ経済学編に比べるとやや歯切れが悪い。それはこの本の最後にも書かれている通り、今もアップデートされ続けている学問であり、未だ答えが見つかっていない現象が世の中には多いからだ。

それでも、マクロ経済学は長期的な生活水準の向上と、短期的な経済の安定性を考える学問であり、僕らの生活に結びつくものだ。ミクロとマクロでは時に反対の行動になったり、短期と長期でも反対になったりする。その不思議さが、マクロ経済学をわかりにくくさせているのだろうと思う。

 

どちらかといえば、一度マクロ経済学を勉強して、頭が混乱した人が読むと楽しいのかもしれない。いろんな事象がすっきりとひとつに頭の中で纏められるんじゃないかと思う。

 

他にも入門書としては、この本も良いと思う。

古典も含めて経緯を整理したいなら、こちらがおすすめ(書評)。

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