人に提案するときは

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コンサル業というのは、クライアントの代わりに調べ、考えるのが仕事だと思ってます(それだけじゃないけどさ)。なので、その結果を資料に纏めて、クライアントに提示することがほとんどです。

そういうときに、やっておくべきことがいくつかあるので、新人の方とか転職であんまりそういう調整の経験をしたことがない、という方のために書いておく。内容は初心者向け。

複数選択肢を作ったら、リコメンドを示す

いろいろ調査したり検討した結果として、いくつかオプションを提示したりするわけです。そのときに、必ず「どれを推奨するか」を明確にしておくこと。

昔自信満々で何枚にも及ぶ資料を説明して、「選択肢としてはこの3つに絞られます」と言って締めくくった後の、あの何ともいえない空気は忘れようがない。「で?これをどうしろと?」という透明な声が聞こえたよ。

リコメンドを示すときは消去法で絞り込むのではなく「これでなければならない」という理由を示す

これを新人の頃に上司に指摘されたことを今でも忘れていない。

やや込み入った問題に対応するためのアプローチを考えていて、いろいろ理由をこねくりまわし、「この方法とこの方法がダメなんで、推奨はこれですね」という資料を書いたら、「そうじゃなくて、「これじゃなきゃだめだ」っていう理由を書いて」とあっさり突き返された。

確かに、消去法で決められたプランなんて相手に響かないよなーと今思えば2秒で気づくことだけど、必死に資料作ってた新人の頃って、そういうこともわからなかった。子供。

実行できる案を提案する

なんか紙で書いていると、やけに強気になって何でもできるような気がしてしまうから不思議。「あるべきはこうだ」とか語っている間に、いろいろ言いたくなる。だけど、結局絵に書いた餅になるんだよね、そういうのは。

そして、そういうことこそクライアントは気づく。「で?どうやったらこれ実行できるの?」みたいな。実行プランまでセットでつけて提案するか、せめて実行する場合のシミュレーションを内部では済ませておかないとだめだよ。

総括すると、打合せでの相手のリアクションなんかも細かくシミュレートした上で資料を書けってことなんだけど。打合せでボロボロになって帰る途中に上司に、「準備をちゃんとしろ」と一言言われたのは、本当刺さったな。想定問答集なんかもよく作った。

なんか最近の環境は、こういう昔自分が教えられたことを、改めていろんな人に教えなきゃいかんなーという気持ちにさせる。。。。