年末年始にこそ考えたい。あなたの生産性を上げる休息法とは?

皆さんには決まった休息法がありますか?今日は、年末の休日にお勧めの1冊をご紹介したいと思います。

マインドフルネスと言う言葉が流行っていますが、最初は僕も少しいかがわしいというか、あまり実効性を感じていませんでした。

しかしこの1冊を読んで考え方は今は改めています。

 

本書はマインドフルネスについて、ストーリー仕立てでどのような効果があるのかを説明しています。著者が医師ですので科学的な説明も含まれています。

 

「体の休息」と「脳の休息」は別であると考える

マインドフルネスの重要な点は、脳を休めることにフォーカスしていることです。生物学的には、脳は体全体の中でも非常に多くのエネルギーを消費しており、ぼーっとしていても、思考をぐるぐる巡らせていると、それだけでエネルギーを消費して疲れてしまいます。

脳を休めたければ、エネルギーの浪費家であるDMNを使いすぎないようにせねばならん。マインドフルネスに習熟すれば、その要である内側前頭前野と後帯状皮質の活動を抑えることができる。こうして瞑想は、雑念が脳のエネルギーを無駄遣いするのを防いでくれるというわけじゃ

DMNとは「デフォルト・モード・ネットワーク」のことで、脳の一部を指します。特に多くのエネルギーを消費する領域です。そこで、マインドフルネスによって思考を安定させることで、DMNのエネルギー消費を抑え、思考を鈍らせないようにするのです。

 

科学的なアプローチによる休息法

瞑想という手段だけを取り上げると、古くから仏教などでも存在しており、今更というか少し怪しげな雰囲気すらつきまといますが、今マインドフルネスとして注目されているのはそれらが科学的アプローチによって分析されて、効果が実証されつつあるということです。本書の中でも、様々な研究結果が紹介されています。

また、マインドフルネスが注目される理由には、現在の時代背景も関係していると思っています。今、日本では「長時間でも頑張って働く」という考え方から「働きすぎは良くない」という考え方に変化しており、労働やそれに伴う幸福感に対する価値観が見直されています。これは、物資として満たされる時代が過ぎ、精神的に満たされることが重要視されていることにもつながっていると思っています。

【書評】物欲なき世界

そのような中で、いかに効率的に生産性を上げるか、うつに代表されるような心の病を仕事や生活の中でどのように回避、改善していくかというメンタルの部分も非常にクローズアップされています。

人が抱えるメンタルに関する問題も、様々な実験や研究によって、科学的に解き明かされてきており、それがメンタルの問題をフォーカスする現代社会とマッチしてるんじゃないでしょうか。

 

とりあえず、この本を読んでマインドフルネスを少し試してみたくなりました。あまり構えることなく、ちょっとした時間に呼吸に集中するだけでも効果があると言っていますので、気楽に入った時間を見つけて試しています。

気のせいかなのかもしれませんが、そうやって呼吸に集中するような時間を積み重ねていくと、仕事における集中力もちょっとだけました感じがするので不思議です。

ぜひ自分の普段の休息方法について、改めて考え直す良いきっかけとなれば幸いです。