ステーキハウス「ブロンコビリー」の利益率はなぜ高いのか

東海地方を中心にチェーン展開しているステーキハウス「ブロンコビリー」が、先日カンブリア宮殿に出ていました。

http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20151015.html

時々行くので、改めて経営の成り立ちなどを知って面白かったです。

つい最近も行ってきましたよ。ボリューミーですごいおいしかった!

ブロンコビリー

 

では、早速業績を見てみましょう。

sales

カンブリア宮殿に出演するぐらいなので、業績は最近好調です。

 

ペッパーフードサービスとの比較

先日分析した、「いきなり!ステーキ」のペッパーフードサービスと比較してみます。

http://synapse-diary.com/?p=4232

 

まず、売上高です。二社の売上規模は結構近いですね。

sales_ブロンコビリー_ペッパーフード

次に営業利益率です。

profit_ブロンコビリー_ペッパーフード

 

ブロンコビリーの方がすごい高いのがわかります。外食産業は利益率は比較的低く、例えば外食大手のすかいらーくの営業利益率は6.3%、サイゼリアは5.4%になっています(2014年)。それに比べれば、ブロンコビリーの営業利益率は非常に大きいですね。

 

コスト構造の違いをみる

今度はコスト構造を見てみます。

比較対象はブロンコビリー、ペッパーフードサービス、すかいらーくの3社にしてみました。すかいらーくを入れたのは、ペッパーフードサービスには利益率が低い業態の「いきなり!ステーキ」も含まれているので、比較材料を増やすためです。

実際の比較結果がこちらです(2015年上半期分で比較しています)。

cost

やはりペッパーフードサービスは原価率が高いですね。ブロンコビリーとすかいらーくは、原価率は同じぐらいで、販管費によって営業利益の違いが生まれています。

 

販管費の内訳を考える

販売費・一般管理費はいくつかあるのですが、外食産業では主に人件費、賃借料、販促費、減価償却費ぐらいでしょうか。ここからは、ブロンコビリーの2014年通期の有価証券報告書の内容から推測したいと思います。

3【対処すべき課題】に、コストに関連する項目として以下が挙げられています。

①高収益体質の構築
原材料調達先の新規開拓や製造工程の見直しなどによる原価率の低減に努めるとともに、当社が導入している経営管理手法である「アメーバ経営」のより一層の浸透を図り、各部門別採算意識の向上や従業員一人ひとりの経営
者意識の向上に注力してまいります。
また、新商品開発と既存の商品価値向上に取り組むことで、客単価を上げ、経費に占める固定費の比率低減を目指します。

「アメーバ経営」として、店舗ごとの収益性を重視しています。独立採算を徹底することで、収益性を上げているのです。

IGPI流経営分析のリアル・ノウハウ」に書いてありましたが、飲食店というのは規模の経済が意外と効きづらく、店長の能力など個別店舗の条件に依存してしまう要因が大きい業態です。そう考えると、アメーバ経営というのは外食産業には非常に適した管理手法でしょう。

 

③新規出店
新規出店15店舗を予定しております。更地に新たな店舗を建設する形式の出店のみならず、他社が撤退した物件を取得し、居抜きでの新規出店にも積極的に取り組んでまいります。また、従来基準よりも狭い土地であっても出 店できるようにピロティ形式やビルイン形式の店舗開発にも取り組み、より中心地でも家賃の上昇を抑えて出店することにより出店店舗数の拡大を目指します。同時に、建設コストの削減にも取り組み、長期的に高い営業利益率 が見込まれる物件を厳選して出店してまいります。

居抜き物件による出店コストの低減、小規模店舗での出店による効率性向上という、出店の工夫も見られます。このあたりの工夫の取組が、販管費の低減につながっているのではないかと思われます。

 

というわけで、ブロンコビリーが他の外食産業に比べて利益率が高い理由を探ってきました。それ以外にも、「バイトテロ」事件による閉店を教訓とした人材育成や、既存店舗の改装による活性化、絶え間ないメニューの改善などが良いサイクルとして回っているんじゃないかと思います。

 

いやーおいしいもんね。ブロンコビリー。

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