FacebookがWhatsAppを買収した目的を考える

いろいろ忙しくてブログを書く時間が削られているのが現状です。楽天がViberを買収した話を書こうと思って調べていたのですが、今日FacebookがWhatsAppを買収したニュースが入ってきましたので、それを先に書いておこうと思います。

 

FacebookによるWhatsApp買収の概要

WhatsAppは世界で人気のメッセンジャーアプリですが、160億ドルでFacebookに買収されました。

WhatsApp MessengerはLINEと競合の、iOS、Android、Windows Phone、BlackBerryで利用できる無料のメッセージングアプリ。2年目からは年額0.99ドル掛かるが、広告は一切表示されない。LINEと同様に、端末のアドレス帳と連係し、電話番号をアカウントとして利用する。昨年12月に月間アクティブユーザー数が4億人を突破し、現在は4億5000万人になっている。

Facebook、LINE競合のWhatsAppを160億ドルで買収 – ITmedia ニュース

とある通り、アクティブユーザー数が非常に多く、広告を表示せずに課金モデルを採用していることが特徴です。広告を表示しない理由がWhatsAppの公式ブログに書かれています。

広告を載せない理由

ちなみに、中国のWeChatのアクティブユーザーは2.7億人。LINEの登録ユーザーは3億人です。

またFacebookは、サービスは統合しない方針を発表しています。

 

Facebookの狙いはWhatsAppの吸収ではない

Facebookの発表通り、WhatsAppはFacebookサービスには吸収されないでしょう。いろいろ理由はありますが、4.5億人もアクティブユーザーがいるサービスなので、ブランドが強く構築されており、いろいろ大きく変更することに抵抗を受ける可能性が高いというのがあります。場合によっては、大規模なユーザーの離反を招くこともあるでしょう。そのリスクを進んで負う理由がありません。

また、Facebookは広告モデル、WhatsAppは課金モデルと、マネタイズの仕組みが違うので統合することはふさわしくない気もします。

 

そもそも、メッセンジャーアプリという領域でみれば、全体ではまだまだユーザー数を伸ばせる余地がありますし成長期だと思いますが、一方で競合が絞られてきているという気もしています。そこで振るい落とされるサービスもあれば、勝ちが加速するところもあるでしょう。

Facebookは自前のメッセンジャーで覇権を取ることを諦めた、ととることもできます。Facebookメッセンジャーは残すと言っていますし、「WhatsAppはリアルタイム性があり、Facebookメッセンジャーとは用途が違う」とも言っているので、棲み分けによって共存を図る方向なのだと思います。

 

WhatsAppが強く、Facebookが弱いところ

WhatsAppは、世界的な普及度が高いサービスで、逆に日本は例外的に低い国です。

2013年4Q最新版、世界のソーシャルメディア・アプリ勢力図 〜 WhatsApp, WeChat, LINE など新興勢力が急伸 [in the looop]

これはFacebookと共通するところなのですが、注目すべきは年齢層です。以前からFacebookは高齢化していると言われていますが、WhatsAppは逆に若年層によく使われるサービスになっています。

この記事では、FacebookメッセンジャーとWhatsAppの年代別の利用者数を比較しています。年齢が低くなるほど、Facebookの数が減っているのがよくわかります。

Facebook、メッセンジャーアプリでも若者離れ… | APPREVIEW

離れていく、というかうまく取り込めない若年層を手をこまねいて見ているわけにもいかず、若年層に人気のサービスを手中に収めることで、いろいろな可能性を持つことができるというのは、ひとつの立派な理由になるでしょう。

 

FacebookはWhatsAppとゆっくり連携する方向を探っていくだろう

Instagramと同じように、無理して統合するようなことはせず、技術的に利用できるところはFacebookに取り込んだり、それぞれのサービスでシェアしあうような動線を作ったり、ゆっくり連携する方向を探っていくんだろうと思っています。

この先のFacebookは、複数のサービスを運営しながら、それぞれを連携させて、各サービス内でマネタイズを探るホールディングスのような会社になっていくんじゃないかと想像しました。Facebookというサービスだけでコミュニケーションのあらゆる部分を解決するのは難しいし、それぞれのサービスに使い分けられる特徴があるのであれば、各サービスを運営しながら、緩やかに連携し、全体としてマネタイズを図っていくことが、今後のFacebookの在り方なのではないかと。

 

今日はこのへんで。メッセンジャー界隈が最近熱いですね。